金色のガッシュ!! 10(文庫版)/雷句誠
人間界に現れた謎の巨大建造物・ファウード。その力を解放しようと暗躍する魔物・リオウは、人間界ともどもライバル達を葬り去ろうと企てる!
そんな魔物達の動きを知った清麿とガッシュ達は、ファウード復活を阻止するため立ち上がる。だが、調べるうちに、行方不明のウォンレイ、リィエンがリオウにかけられた呪いのため、敵側についたとの情報が――!!
巨大な力を支配しようとゼオンが再び動き出す!ファウード復活まであと4日。怒涛の攻防戦が始まる!!
前巻を紹介したのが4月のことですからちょっと間あきましたね。
本当は土日で小説読みたかったんですけど、夕方にならないとそんな元気なかったです……。
【LEVEL.180 魔界での出会い】【LEVEL.181 おそろしい姿】
【LEVEL.182 もう大丈夫】【LEVEL.183 カイルの叫び】
ガッシュ&レインVSロデュウ&パピプリオ戦。
魔界にいたころのガッシュの友人・レインはとてつもない力の持ち主でした。
その力を求めて、パピプリオがやってきたんです。でも、パピプリオですからねぇ。
正直なんで生き残っているのかわからないくらいの弱さですから。
パピプリオだけならどうってことなかったんですが、そこにロデュウとチータがやってきます。
このコンビ、実は結構いいコンビなんですよね。熱くなりがちでバカなロデュウを後から冷静なチータが支える、という。
ロデュウたちはかなり強くて。ガッシュたちは苦戦を強いられます。
それを見ていた臆病者のカイルは立ち上がります。
もともと、レインはカイルを守りたい心から多くの強力な術を覚えていました。
カイルの覚悟さえ決まってしまえばたいていの魔物なら倒してしまえるんですよね。
途中でカイルが倒れてしまったこともあり、ロデュウへ止めを刺すことはしてません。
カイルが立ち向かう勇気を得た。そのことに安堵したレインは「自分がいては為にならないから」と魔界に帰ることを決意します。
カイルの実力はかなりもの。仲間になってくれたのならかなりの戦力になるでしょうが、仕方ありませんね。
レインが魔界に帰った後、カイルがきちんと自分の主張を通せることになったことを確認して清麿たちは帰国します。
【LEVEL.184 オヨヨ】【LEVEL.185 芽生え】【LEVEL.186 怖い術】
モモンにティオがぶちギレて新技を披露する話。
モモンはなんていうのかなぁ。サルみたいなウサギをみたいなよくわからん魔物の子です。
パートナーはシスターであるエル・シーバス。
シスターの話によると、今回モチノキ町でガッシュたちと出会うまで魔物の子と戦ったことがないんだとか。
魔物は引き寄せあう性質があるとかなり最初のころに説明されていましたし、そんなことが可能なのは感知能力に優れている魔物くらい。
清麿はその力を使って、消えてしまったファウードの位置を把握するのに利用したかったわけです。
で、このモモン、めちゃくちゃエロガキでして。ティオやシスターの下着を勝手に持っていってしまったりするわけですよ。
それに怒ったティオとバトルに突入するわけですが、モモンの術が非常にめんどくさい。
傾向的にはパピプリオと近いものがありますね。
パピプリオの術は体を麻痺させたり、くっつけてしまったりと相手の足止めをする技。
一方、モモンは地面にもぐったり、耳で空を飛んだりと逃げるための技ばかりです。
モモンに翻弄され、屈辱を受けたティオはキレて新しい呪文を覚えます。
『チャージル・サイフォドン』。怖かったです。
ティオの魔本に「出ているけど読めない術」なるものも登場していますが、それが生きてくるのはしばらく後の話ですね。
【LEVEL.187 清麿の雰囲気】
清麿が同級生たちとハイキングに行く話。
時期的には春休みとのことで、清麿はファウード捜索について本格的に動きだす前にクラスメートと遊びに来たという訳ですね。
そのときに、スズメが「清麿がどこかに行ってしまう気がする」と。
この回を見て、この作品ってヒロインがスズメだったっけ?と首をかしげてしまいました。
スズメは清麿に恋心を持っていますし、女の勘ってヤツなんだろうなぁ。
この時1ページまるまるスズメの泣き顔というのがあるんですが、清麿の「安心しろ、ちゃんと戻ってくるよ。」のあとなのでものすごく不安が煽られます。
そして、ファウードの支配者・リオウサイドの様子も少し描かれています。
新たな力としてそこにいたのはウォンレイとリィエン。信じたくなかったなぁ。
【LEVEL.188 リオウの力】【LEVEL.189 ファウードの正体】
【LEVEL.190 封印された魔物】
ガッシュたち一行が、ファウードの元へ向かう話。
ナゾナゾ博士の連絡によりウォンレイたちがリオウたちのもとへ下ったことが知らされます。
そこに謎の存在が現れ、ファウードに関する情報を落としていくんです。
リオウという魔物がファウードの封印を解こうとしていること、そのために力を集めていたこと。
さらに、リオウは「呪い」の力を持っていて、その呪いをかけられたものは4日以内に死ぬこと。
その呪いをとくには術者であるリオウを殺してもダメで、ファウードの封印をとくしかないと。
それを知り、清麿たちは動き出します。
モモンの力で場所を特定し、移動のための飛行機はアポロが。この社長さん本当に気前いいですよね。
そして、飛行機の中で、キャンチョメが気づいてしまったことがようやく明かされます。
建造物だと言われていたファウード。キャンチョメには腕組みした魔物が拘束されているように見えた、と。
奇しくもそれは正解で。
感知能力の低いガッシュたちでもファウードの存在を感知できるようになり、視認したってところで次話へ。
【LEVEL.191 バリーのライバル】【LEVEL.192 イヤな感じ】
【LEVEL.193 キャンチョメの覚悟】【LEVEL.194 「強い思い」】
【LEVEL.195 最後の術】
VSキース&ベルン、ブザライ。
パラシュートを使ってファウードに侵入した清麿たち。しかし、敵の攻撃をうけ、バラバラになってしまいます。
ガッシュ、清麿、キャンチョメ、フォルゴレ。
ティオ、恵、ウマゴン、サンビームさん、シスター・エル。
で行動を共にしています。モモンは後々清麿たちと合流します。
が、なんでパートナーと別にパラシュートつけたんだろう……。
バラバラにならないように1組ずつにしてしまったほうが攻撃を受けた場合でも安心だったのでは?
2組と戦うわけですが、メインとなるのはキースですね。
キースはビクトリームやベルギムE・Oとかと同枠。ああいうふざけてるんだけど強いキャラです。
この時点では自己申告でしかありませんが、バリーのライバルというだけでその強さは想像できるのではないでしょうか。
キースの攻撃にボロボロになるキャンチョメ、フォルゴレ。
その姿を見て、キャンチョメはベルギムE・O戦を思い出します。そうキッドが消えてしまった時ですね。
その時の自身の無力っぷりを知っているから、だからキャンチョメは全ての術が破られてしまった状況でも立ち向かうことをやめませんでした。
万事休すかと思われたとき、キャンチョメの新たな術『ディマ・ブルク』があらわれます。
キャンチョメの術は今まで騙すための術で攻撃力は全くなかったんです。けど、これは違います。
キャンチョメの分身をいくつも作り出すこの術は、その分身自体がかなり強いんです。
ラウザルク状態のガッシュレベルではないでしょうか。
コンビネーションも抜群ということもあり、中々便利な技のようです。
キャンチョメの活躍もあり、どうにかブザライは撃破。キースも引き上げていったのでどうにか危機を脱します。
一方の恵たちですが、恵たちと戦っていた魔物はあまり戦いに慣れていないこともあり、追い詰めるんですが相手側が逃げだし戦闘は中断。
相手が逃げ出す手伝いをしたのはウォンレイ、そして相手の魔物はチェリッシュ。そうテッドが探していた魔物です。
背を向けた彼らに追撃することも出来ずに逃走を許してしまいます。
【LEVEL.196 新たな遭遇】【LEVEL.197 覚悟】
【LEVEL.198 王の資質】
一度合流し、情報交換を行う話。そして、アリシエとリーヤが仲間になる話。
アリシエが仲間になったことにより、清麿たちは不確実だった情報を少しずつ確実なものにしていきます。
リィエンが呪いを受けたこと、ブザライを倒してしまったことでファウードの封印をとくための力が足りなくなり、このままではリィエンが死んでしまうことなどなど。
この状態でアリシエのことを信じる清麿がすごいなぁと思いました。
明らかにあやしくないですか?色々と知りすぎだし、このタイミングでやってくるのもなぁと。
まあ、その辺は次巻で触れられてるはずなんでまあいいや。
そして、アリシエはガッシュに選択を迫ります。
リィエンの死か、全世界の人々の死か。
それはとても辛い選択です。
ガッシュは悩んで第3の選択を選びます。
その時の清麿ったら口元しかうつってませんが、きっと悪い顔してたんだろうなぁ。
ガッシュが選んだのは「リィエンも全世界の人も救ってみせる」というもの。
まずファウード復活させ、リィエンの呪いを解きます。それからファウードを魔界へ返す方法を探すと。
魔界から人間界に現れたのだから、人間界から魔界へ帰す方法もあるはずだ、と。
かっこよかったです。
アリシエのこの質問は一種の試験のようなもの。
アリシエのことだから、ここでガッシュが望む答えを出せなかったら一人で動いていたんだろうなぁ。
【LEVEL.199 最初の試練】【LEVEL.200 メルメルメ~?】
アリシエの案内でファウードの体内に侵入する話。
ファウードの心臓はすでに動いており、封印を解けばいつでも動き出せる状態なんだとか。
コントロールルームを探すこととなりますが、いきなりそんな心臓部に入れるわけもなし。
まずは口から体内に侵入を果たします。
喉の奥には・ウンコティンティンなる番人というか門番というかそんなのがいるんです。
クイズに答えられたら通してやるとかふざけたこと言ってるんですが、そのクイズのレベルが色々酷い。
なぞなぞレベルからクイズにすらなっていないもの、さらにはフェルマーの最終定理まで。
しかも、フェルマーの最終定理の問題を出されたのはウマゴンです。
ウマゴンじゃなくても無理だろ。清麿なら論文は読んでそうですが、全部覚えてるかは別の話というかそういうレベルかな?って思いますけど。
無理だと判断した清麿が半ば脅して別の問題を出させているわけですが、ウマゴンにも答えられるもので本当に良かったです。
恵は辛そうでしたが(笑)
そうして、小腸に侵入を果たしたものの罠に追いかけられるハメになったってところで今巻は終了。
次巻は全編、ファウード編ですね。予告によるとファウード復活からのリオウ戦のようなので楽しみです。
[0回]
COMMENT