炎天のいろは 6/佐々木ミノル
最終決戦の幕が開く!!
時は陰陽道が息づく古代……、少年・一六八(いろは)は殺された母親の仇を取るため赤皇打倒の旅に出た!
鉄球を直してもらい、亜志屋道萬という心強い見方を得た一六八達だが、今のままでは宮廷に乗り込むことすら無謀と言われ、さらなる力を得るために、道萬に課題を課せられる。あまりに困難な課題だったが、何とか達成した。しかし、肝心の一六八は達成出来なかった――。
仲間の信頼を受けながら最終決戦の地・宮廷へと向かう一六八。そこには、驚愕の真実が待っていた!!
本当は今日は小説の感想を紹介する予定だったのですが、ほとんど読み進められませんでした。
もうこうなったらゆっくり読んでいこうと思います。
【第20話 宮廷突入】
【第21話 国の正体】
【第22話 あの時とは変わったか】
【最終話 始まり】
が収録されています。あらすじでも最終話の文字でもわかる通り、これにて完結です。
新刊の帯で
青エクの加藤和恵さんが帯の紹介分を書かれていたのですが、同時期にシリウスで連載してたし仲良かったのかなー?と漠然と関係性を想像していたのです。
どうやら、加藤さんは20話と最終話のヘルプに入られていたよう。道理で。
今巻は一気に物語が進んでいきます。
一六八たちが都に到着したときにはすでに戦いは始まっていました。
晴明の式や晴明の手によって操られた衛兵たちなど多くの敵を相手に赤皇のもとへ向かいます。
途中、頭西やその妻(ようは東くんのお母さん)なんかも加勢にやってきます。
晴明と赤皇が待ち受ける棟へ向かう4人でしたが、一六八がその棟へと繋がる唯一の橋を壊してしまい1人で決着をつけに向かいます。
そこにいたのは赤皇と晴明、そして倒れ伏した道萬でした。
道萬は一人先にやってきて一戦交えたものの晴明には敵わなかったよう。
一六八が母を愛姫を殺されてからずっと願っていた「打倒赤皇」。
それが叶うと思われたその時、驚愕の真実が明らかになります。
それは赤皇は6年前に死んでいた、ということ。
晴明が赤皇を殺し、術でずっと操っていたんです。
6年前にすでに死んでいたということは、愛姫を殺したのもまた赤皇ではなく晴明だったということ。
自身の楽しみのために、人を殺し、王を殺し、鬼神を喰らうことで自身の肉体すらもなくした晴明。
晴明はただただ力を求めて突き進んでいって。ふと周りを見回したときに誰もいなかったことに孤独を感じ、自分と同じ高見に登ってくることの出来る可能性を持つ一六八を生かしたってことだったんですね。
一六八は炎で燃やすことの出来ない晴明を相打ち覚悟で溶かすことにします。
炎の中で動けなくなってしまった一六八を救ったのはとうに亡くなっていた赤皇でした。
偶然にも一六八に覆いかぶさるかのように倒れていた赤皇は燃えさかる炎から一六八を守るんです。
最後の最後で父親としての役目を果たしたのですね。
晴明が死んだことにより、術が解け口も聞けず表情すら変えることのなかった鈴銅が声を笑顔を取り戻します。
山吹ちゃんといい、刃外といい強気な二人のこういう涙はいいですね。
最後、3年後の様子が少し描かれていて終わっています。
赤皇を、晴明を倒したあとに王の椅子におさまった一六八。
相変わらずはちゃめちゃというかやんちゃな感じですが、一六八と小麦は結婚するようですし。
おまけ漫画のドロドロには笑ってしまいましたが、こんな風ならきっと毎日楽しいだろうなと思わされました。
楽しかったです。
本編とは全然関係ない4コマがありましたが、本編ドシリアスなのに、ああいう笑いを入れてくることが出来る作者すごいな(笑)
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