結界師 4/田辺イエロウ
突然、烏森の地に舞い戻ってきた男・墨村正守。
最強の長兄の帰宅に、良守は……!?
大きく動き出した「墨村兄弟編」と、彷徨えるパティシエの魂のドラマを描いた「パティシエ成仏編」を収録した妖結界バトルストーリー第4巻!!
ちょっと久しぶりの結界師です。
裏表紙のパティシエ幽霊とかみてまだいたんだ、とちょっと驚いてしまいました。
【第27話 残響〔前編〕】【第28話 残響〔中編〕】【第29話 残響〔後編〕】
パティシエの幽霊が弟と向き合う話。
1巻から登場しているパティシエの幽霊――月地ヶ岡真彦さんを成仏させようと、良守とマザーさんが奔走します。
真彦さんが成仏できないのは弟である俊彦さんが気になっているから。
良守たちの話を信じてくれない俊彦さんのために、思い出のケーキを作るんです。
子どものときに俊彦さんのために作ったはじめてのケーキ。
なんとも微妙な出来になるんですが、俊彦さんはちゃんと信じてくれて。
俊彦さんの言葉を聞いて、真彦さんは無事に成仏します。
こういう兄弟の関係っていいな、と思わされました。
兄だからと心配していたけれど、弟はずっと大人だったんですね。
【第30話 兄と弟】【第31話 墨村正守】【第32話 方印】
【第33話 走る森】【第34話 空の上にて】【第35話 決意】
兄・正守が烏森にやってくる話。
表紙の人物が兄ちゃんのわけですが、どう見ても21歳には見えないです。
落ち着いているといえばいいですが、ぶっちゃけ老けてるんですよね。
正守は結界師としての能力は良守はもちろん、時音よりも上。
しかしながら、正当後継者の証である方印――墨村だと右掌の□ですね――が出たのは弟である良守だった、と。
末弟の利守といい、この兄弟の関係は本当に複雑です。
正守も言ってましたが、良守は確かに優しい子なんです。
でも自分勝手というか、無神経というか、人の心をもう少し思いやってほしいな、と。
30話の利守とのやりとりとかまさにそんな感じ。
そして、正守来訪をきに、良守の目的が定まります。
「すべての元凶である烏森を封印する」。
正守にライバル心を燃やす良守が、いかにして目的を達するかはこれから先の物語で語られていきます。
まだまだ先は長いですが、楽しみです。
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