七つの封印 7 深海の魔物たち/カイ・マイヤー(訳/山崎恒裕)
キラとリーザ、クリスとニールスの四人は、ラーベンソン教授とともに潜水カプセルにのりこみ、深海カプセルにのりこみ、深海秘密基地カルタゴにむかっていた。
目的は難破したバイキング船の探索だ。
奇妙なことに、数百年も海底に沈んでいるにもかかわらず、木製の船は朽ちることなく原形をとどめたまま石化していた。
謎を解く鍵は、海底山脈のふもとで隆起した噴火口、ブラックスモーカーのリング内部にあるのか?
連絡のとだえた海上基地は、魔女たちに占拠されてしまった。
深海にとじこめられたキラたちに全長18メートルの巨大ザメと、空飛ぶ怪魚の大群が襲いかかる。
そしてついに、大魔女"嘆きの母"がめざめる…。
図書館で借りてきました。
シリーズもだいぶ終わりに近づいてきたはずなんですが、あまりそんな感じはしませんね。
普段、ギーベルシュタインのあるヨーロッパ(というかドイツ)を舞台にしていることの多いこの作品ですが、今回はだいぶ遠くまでやってきています。
今回の舞台はアメリカ。東太平洋沿岸にある人工の浮島。そこにある研究施設から海底へ向かいます。
海底火山・ブラックスモーカーのリング内にあるバイキングの難破船を目指します。
もうお馴染みとなったキラの父・ラーベンソン教授のお供ですね。
今回は、ホラー要素は薄め。
というか私にはホラーだとは思えませんでした。
どちらかというとスリルとか冒険とかそういうのかと。
1巻から登場していたハンドバックに住み、それを飛ぶ魔女たちの使い魔というかペットである怪魚。
それの正体というか製造方法が明らかになってます。
正直謎のままでも別によかったんじゃないかな?と思いました。
魔法が存在する世界で全て説明する必要はないと思うんです。
「謎のまま残しておく」というか、「そういうものとしてしまう」というか。そんな感じ。
どちらかというと、怪魚の正体より、巨大サメの正体の方が知りたかったです。
深海5000メートルに住む体長18メートルの巨大サメ。
しかも作中の描写や表紙を見ると、肉食(?)っぽいんですよね。
ジンベエザメとホオジロザメを見比べてみるとわかると思うんですが、捕食の仕方が違うんで口の形が違うんですよ。
大きい種類ってプランクトンや小魚なんかを一度に大量に口に入れて栄養をとっているんですよね。
だから、この巨大ザメは何を食べてどうやって生きているんだろうか、とちょっと気になってしまいました。
まあ、物語ですからね。気にしても仕方ないんでしょうけど。
あ、あとはバイキングたちが運んできた「遠くに捨ててしまいたいもの」。
これの正体も謎なままですよね。数百年も間、残滓だけで周りに影響を与え続けるんだから本体がどうなっているのか気になります。
移動経路にも何かしら影響がありそうですし、死んだりしているのならその死んだ場所も似たようなことになっていてもおかしくないんじゃないかなぁとか。
このあと明かされるのかな?
次巻はまたギーベルシュタインの町へ戻ります。
今度はハロウィンの学校のよう。
というか学校って実は初ですか?
キラたち学生なのに、今まで出てこなかったことが逆に不思議です。
また来月にでも借りてきたいと思います。
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