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(腐)的感想文

隠れ腐女子の日常と小説や漫画の感想を書いてきます。

   

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ドラゴンラージャ 12 飛翔

ドラゴンラージャ〈12〉飛翔ドラゴンラージャ 12 飛翔/イ・ヨンド(訳/ホン・カズミ)
サンダーライダーに乗り、帰路を急ぐフチ。道中、アグシュひきいるオークの群れにかこまれるが、現れた北の牧童との交渉の末、追い払うことができた。つぎに立ちよったのは、イラムスの<トラモニカの風>だった。メリーアンを救い出したフチは、その先の目的地へとサンダーライダーを走らせる。

伝説の男が姿を現す。
フチ・ネドバルの<魔法の秋>、ここに完結!


とうとう最終巻までたどりつきました。
1巻を読んだのは昨年の8月末のこと。1年がかりでゆっくり読み進めてきたシリーズが終わる
とちょっと寂しい気もしますね。
はじめはあまり好きに思えなかったんですが、気づくと物語に引き込まれていました。


今回は【第15章 夕陽にむかって飛ぶドラゴン】のみが収録されています。

あらすじを読まずに読み始めたのですが、いきなりフチがサンダーライダーに乗り、1人で旅していたことに驚きました。
前巻の引きが引きだったので、あれ?と。

今までの11巻とは違い、今巻はフチがヘルタントへ戻り、ブラックドラゴン・アムルタットへ身代金を引き渡したりするのが描かれる途中で、回想や誰かに語るという形で、前巻のその後の出来事であり、フチが1人旅するに至った経緯なんかが描かれています。


今まで旅してきた土地を戻るようにして進んでいくため、過去にフチたちが関わってきた人物が多く登場しているのですが、結構忘れていました。
こういう時こそ相関図がほしいんですが、今回なくって。元々ドラゴンラージャタイムズがついていたようなんですが、破られていました。ちょっと悲しいですね。


時系列順に沿っていくとしましょうか。
11巻の引きでレニに迫られた選択。ジゴレイドのラージャになるか否か。
レニは、暴走したクラドメッサを救うためにもジゴレイドのラージャとなります。
クラドメッサは消極的な自殺とでもいえばいいのかな、フチ曰くそういう最期だったんだとか。フチ1人の主張ですから、勘違いや感傷なのかもしれませんが、きっと間違いないんだろうな。

その後、褐色山脈を後にしようとしたフチたちはレッティのブリーストたちに襲われます。
その目的は口封じ。フチたちが首都であるバイサスインペルに戻り真実を王たちに報告したら、ハルシュタイル侯爵は罪を償わなければならない。
事が事ですから極刑は免れないわけです。それに荷担していたレッティたちもまた連帯責任を問われる訳ですし、ハルシュタイル家ほどの位の高い貴族がそういう目にあうのはまずいっていう主張なんですね。
もちろん、フチたちは抵抗します。
が、人数的な問題もあり苦戦を強いられます。途中、OPGを持ったグランとジャックが参戦するもののキルシオンは死んでしまうんです。
そのときに、サンソンにプリムソードをフチにサンダーライダーを、そしてカールには一生かけねば叶わないだろう願いを託したんですね。


その後、今まで旅してきた彼らはバラバラに行動することになります。
カールとサンソンは「貴族たちを国王にひれ伏すようにしてみせる」というカールの計画のためバイサスインペルに逗留したよう。そのために、後生の書籍に「英雄サンソン・パーシバル」「大賢者カール・ヘルタント」と名が残ることとなったんですね。
ウンチャイ、グラン、ネリアはハルシュタイル侯爵を首都に戻ってくる前に始末するための旅へ。
エクセルハンドとアフナイデル、そしてジャックは大迷宮へ向かい、
レニとジェレイントはイルリルに守られるようにしてイルスに戻っていたと。

そして、フチは本来の目的であったアムルタットへ身代金を払うために、宝石を携えて途中寄り道しつつもヘルタントへと向かったんです。


この作品の大本にいた存在・大魔術師ハンドレイク。
その正体も明らかになります。
正直なところ、作者は隠す気があったんだろうかという位分かりやすかったんですけども(正直1巻2巻位から見当はついてました)。

そうその正体はフチにOPGを与えた魔術師タイバーンでした。

彼の傲慢なまでの考えからすべては狂っていったんですね。
変化だとか完全な存在だとか、そういう哲学めいた問答はなんとなくしか理解できませんが、ハンドレイクの行動により起きた様々な出来事はそれは助手であるフチの手により、精算されます。

今まで人と関わってこなかったアムルタット。
彼女がラージャを持ったことがないということは人間により変化させられていない最後のドラゴンであるということ。
だからこそ、彼女を人間から遠ざけることでドラゴンを守ろうとしたってことなのかな、と。
激昂していたハンドレイクがすごくおろかな存在に思えました。


思いがけず、伯爵という地位を手に入れたフチ。
しかしながら、彼は伯爵として生きることなく、これからも冒険の話を酒の肴や子どもや孫の寝物語にしながらヘルタントの領地でロウソク職人として生きていくのでしょう。
彼がその地位に物言わせるときはきっと、そうでもしないと解決できないような問題があったとき。
けど、しばらくはそんなことはないんだろうな。

長い上に哲学的な話が多く、読むのに少し疲れてしまいましたが図書館から消えてしまう前に最後まで読みきれてよかったです。
この方の他の作品は翻訳されていないようですので、もうしばらくは読む機会はないでしょうが、いつの日から見かけることがあったら手に取るくらいはしたいなと思いました。

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