アンティークFUGA 番外編 澳門(マカオ)骨董譚/あんびるやすこ
火事で燃え残ったアールヌーボーの鏡台。
風雅たちは、買い取ったその鏡台のつくも神に手紙を届けてくれと頼まれる。目的地はマカオ。そこでみつけたお宝とは?
待望のFUGAシリーズ番外編。
図書館で借りてきました。
これでこのシリーズは終了です。いやー長かった。
番外編ということですが、時間軸は本編終了前か後かはちょっとよくわかりませんでした。
いや、多分季節とかきちんと覚えていたらわかるのかもしれませんが、そこまできっちり読みこんでなかったので(;´・ω・)
すみません。
今回は、あらすじにもある通り、火事で焼け出され力を使い果たしたつくも神の願いを叶えるためにマカオにわたります。
都合よくスーパーの抽選会の商品にマカオの旅行券があったり、デジタル機器につくも神の力が効いたり(!?)してますが、まあそこらへんのご都合主義はつっこんじゃいけませんね。
マカオにわたった3人は鏡台に隠されていたハルからタケシへ宛てた手紙を届けるためにタケシが当時滞在していたホテルを探すことに。
とはいっても、マカオは開発によって様変わりしており、中々見つかりません。
どうにかこうにかホテルのあった場所を見つけることに成功し、タケシが残したらしい紫檀の船箪笥を見つけるものの、それは買い取るには高額すぎました。
基本、FUGAはカツカツというか。そこまで余裕があるわけじゃないんですよね。
そこでちょっとズルではあるものの、賭けをして船箪笥の中身だけを手に入れる権利を手に入れます。
が、船箪笥には特殊な鍵がかかっていて……。
今回もまた悲しい話といい話が交互にやってくるような話でした。
というか、ちょっと驚いたんですが、つくも神たちが明確に風雅に敵意を向けるのってレッドアイを除くと今までそうなかったですよね?
いつもは『木霊の王たちの貴き弟君』ということでどちらかと敬われていたわけです。
が、レストランで偶然出会った漢緑釉のつくも神は風雅に、人間全体に向けて害意をあらわにしているんですね。
つくも神のいうことはわからないわけじゃありませんが、そんなこと風雅に言われてもという気もしないでもないわけです。
そう思うと、その後に登場する犬の漢緑釉のセリフに少し救われた気がしました。
スナッフボトルのつくも神・福ちゃんは小さな"福"の存在を知らせてくれる存在のようですが、力がそこまで強いわけではないのでほんのりとしたいいことしかわからないよう。
でもなんだかそれがすごく風雅らしくていいな、と。
エラく時間がかかってしまいましたがシリーズ最後まで読めて良かったです。
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