消える総生島 名探偵夢水清志郎事件ノート/はやみねかおる
万能財団が総力を挙げた映画ロケに招待された亜衣たち三姉妹。呪われた事件は必ず起きると脅かして、名探偵清志郎も総生島行きのクルーザーに乗り込む。撮影は快調。だが鬼伝説の孤島に取り残され一同に忍びよる不気味な事件。人も山も館も島までもが消えた! 本格ミステリ色が一段と濃い「夢水」第3章!
はやみねさんの作品3つ目なのでカテゴリ作成しました。
まだ3つ目だったんですね。結構シリーズ持ってるので、読んでいる気がしてたんですけど。
今回の作品はミステリ好きにはたまりません。
舞台は“
雪”のちらつく“
孤島”にある“
館”。その島には“
鬼の伝説”が残り、“
消失騒動”がおこり、さらには“
読者への挑戦”まで。
こう並べてみると子ども向けとは思えないくらい盛りだくさんの内容です。
作者もあとがきで触れてましたがこの作品携帯電話が登場しないんですよね。
そう考えると1人1台携帯を持ち、どこに行ってもインターネットがあるようなこのご時勢、クローズドサークルを発生させにくくなったんですね。
まあ、
ゆきの山荘の惨劇みたいに天災を絡めた時間制限つきなら今でもそう難しくはないんでしょうけど。
レーチ荷物持ちか何かで登場しなかったっけ?と首をかしげてしまったのですが、レーチが登場するのは漫画版ですね、多分。
年賀状の所は亜衣ちゃんの扱いの悪さにちょっと笑ってしまいました。
以前読んだことがあったのでストーリーというかトリックをだいたい覚えていました。
なので冒頭の伝説の紹介のときに「ああなるほど」と。
確かにあの文章ならそうなるのは当然だな、と。
トリックとしては
ドッペルゲンガー宮並のスケールの大きさです。そう考えると霧舎さんの作品がはやみねさんの好みなのもうなづけます。
そっちでも書きましたが、小説だから出来ることですね。
現実にそんなことが起こったとして、絶対そんな考えに至るわけがない。
『スペシャルエンディング』はすぐにわかりました。
我が家は昔から5円玉を使っていたので、とくに謎だと思ってなかったのですが。
そういう習慣のない人からしたら十分な謎なんですね。
推理モノには解決編はつきものです。
謎だけを提示しておいて、解決しないなんて訳には行きません。
そこがマジックとロジックの違いですね。
けど、すべての人にわくわくしながら見て欲しいって気持ちもわからないでもない。
西尾維新さんの
サイコロジカルで誰かが解決編のない小説の話(ようは落丁)をしていた気がしてたんですが、戯言シリーズを持ってる妹に全否定されました。
戯言は高校生のときに1、2度読んだ程度なので全否定されると気のせいだったのかな?とすっかり自信がなくなってしまいますね。
本編については文句なしに大好きなんですが、本編以外にページ割きすぎだろうと。
えっと、ブクログによるとこの本306ページあるとのこと。
本編終了が251ページ、青い鳥文庫版&講談社文庫版のあとがきが261ページまで。
そのあと小ネタ集が277ページまであってそのあとにある解説が283ページで終了します。
さらに著者作品リストが287ページまで。その次はまあどの作品でもあるコピーライト表記のあるページですね。
そのあとは全部講談社文庫の宣伝なんですからちょっとひきます。
エピローグに入ったのにまだ随分あるなぁ、と思ってみてみたら宣伝が10ページ以上もあって、ちょっと興ざめしてしまいました。
今までは全く気にしてなかったのですが、一度気にしてしまうとだめですね。
明日は何を読もうかなぁ。売る漫画でも読もうかと思いますが売るのも結構あるから何を読もうか悩みます。
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