都会のトム&ソーヤ 3 いつになったら作戦(ミッション)終了?/はやみねかおる
究極のゲーム作りをめざす創也とその夢を応援する内人。
天才的頭脳とサバイバル能力を武器にして都会を舞台に繰り広げられる新・冒険ストーリー。
文化祭に銀行強盗が乱入して大パニック。その陰に潜む新たなる敵、頭脳集団(プランナ)! 創也の頭脳と内人の技がこの事件に立ち向かう。
卓也の日常ものぞけるシリーズ最新作。
実はこの本ではやみねさんの作品を紹介するのは10作目だったりします。
でもシリーズ全作紹介してるものとか結構あるので、そこまですごくはないんですけどね。
今回も2部+αです。
はやみねさんの作品としてはいつものことですね。
前巻のあとがきで書かれていた女の子をデートに誘う
『S計画(プロジェクトS)』と文化祭の話を描いた
『ミッション・イン・スクールフェスティバル』がメイン。
おまけに
『ボウリングやっほ~!』、幕間
『二階堂卓也、参る!』が収録されています。
読んでいて思ったのですが、はやみねさんってイチョウの木好きなんですかね。
夢水清志郎シリーズの亜衣ちゃんたちが通う虹北学園にもイチョウの木ありましたよね?『亡霊』で出てきた人喰いイチョウ。今回もイチョウの木が登場したのであれ?と思ってしまいました。
『計画S』は小さなカップルが可愛らしかったです。
でも我毛兄弟はイラつくなぁ。
正太郎はまだあの年齢だからまだ許せますけどね。
堀越Dはもう少し手段を選ぶべきだと思うんですが、憎めない。本当に得な人です。
『ミッション・イン・スクールフェスティバル』はいつもどおりではあるものの、新たな情報も明かされています。
内人が女の子に頼られるわけなんですが、それはあくまでお願いであって告白にはならないんですよね……。
内人はいい子なんですが、頼れるいい人で止まってしまうんですよね。
そういう点でも“ドラえもん”ですよね。
ドラえもんに頼ることはあっても告白するってことはまずないじゃないですか。
でも、それでも内人に告白する子が現れたのならその子は本気なんだろうな。
作中の卓也さんのセリフ
「子どもの純粋な願いをかなえられないようなら、わたしは『大人』の看板をおろしますよ」ってのは作者の一番いいたいことなのかな、と。
夢水シリーズの「誰もが幸せになるような推理」もそうですが、はやみねさんの作品は本当に子どものことを考えた作品なんですよね。
やっぱり好きだなぁ。
謎の犯罪計画立案組織・頭脳集団(プランナ)も登場し、創也のゲーム作りもちょっと壁にぶちあたっていたりとちょっと緊迫しつつも内人と創也の冒険はまだまだ続きます。
次はどんな話だったかなぁ。楽しみです。
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