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(腐)的感想文

隠れ腐女子の日常と小説や漫画の感想を書いてきます。

   

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とある魔術の禁書目録 13

とある魔術の禁書目録(インデックス)〈13〉 (電撃文庫)とある魔術の禁書目録 13/鎌池和馬
 学園都市に、ローマ正教『神の右席』の一人、『前方のヴェント』が侵入した。彼女が操る謎の魔術により都市機能は完全麻痺、大部分の人間は意識を奪われ倒れていった。
 彼女の狙いは、上条当麻。
 ローマ正教が公式に認めた敵。
 同時刻。
 最強の超能力者(レベル5)・一方通行(アクセラレータ)が、彼を支える少女『打ち止め(ラストオーダー)』を護るため、科学者・木原数多率いる武装集団『猟犬部隊(ハウンドドッグ)』と激突した。
 魔術と科学、二つの惨事が同時に学園都市を襲う。
 上条当麻、インデックス、一方通行、打ち止め。四者四様の想いが交差するとき、物語は始まる――!


ようやく読み終わりました。
380ページ強とラノベとしても、一般書籍としても結構ぶあついんですが思っていたよりもかなり時間がかかってしまいました。
本当はもう1冊何か読むつもりだったのですが。


前巻の続きになります。
9月30日の話。上条当麻と御坂美琴が大覇星祭の罰ゲームで一緒に過ごしたり、インデックスが一方通行と、上条が打ち止めと人探しをしたりと平穏だった前巻前半。
後半からはかなりシリアスで。
打ち止めが木原数多率いる猟犬部隊に狙われ、一方通行が応戦するもの苦戦。
どうにか打ち止めを逃がすものの、足手まといにしかならないインデックスが木原と一方通行の前に現れ、逃がされた打ち止めは上条当麻に助けを求めた。

と、そんなとこでしたか。


もうテンションあがってやばかったです。
今回、科学と魔術の交差具合がはんぱない。

猟犬部隊とヴェントが接触してみたり、学習装置(テスタメント)でウイルスを打ち込まれた打ち止めを御坂とインデックスが知恵を出し合い、最終的にインデックスが魔術的な「歌」で応急処理をしてみたり。

極めつけは、「天使」ですよね。
AIM拡散力場から生まれた少女・風斬氷華。AIM拡散力場というのは能力者たちから放出される微弱なエネルギーとでもいえばいいのかな。
その方向性をあやつることで、「ヒューズカザキリ」なる人工的な天使を作り出したわけです。
そして、その方向性を操るために利用されたのが、打ち止めとその配下にあるミサカネットワーク――御坂妹をはじめとする御坂美琴のクローンたちであったと。
もうすごかったです。

途中、打ち止めの携帯電話で上条と一方通行が会話をするシーンがあるんです。
めっちゃテンションあがりましたとも!
お互い相手の正体を知らないわけですよ。だからこそ会話が成り立ったって面もあるでしょうけど。
正直、上条が次に一方通行と顔をあわせたときにどんな反応をするのかがすごく気になっているんですよねー。

上条たちと接触こそないんですが、土御門も頑張っていました。
この人が多重スパイとして魔術と科学の間を行ったり来たりするのは、義妹・舞夏のため。純粋に学園都市で、家政婦になるために頑張っている義妹を、義妹の生活を護るためなんですよ。
この2人の過去が気になりました。
何があって、兄妹となり、命をかけてまで護る存在となったのか。
だって、超能力者が魔術を使うと、拒絶反応が出るんですよ。文字通り命がけ。超能力が「肉体再生(オートリバース)」だからこそ無理をしているってのはあるんでしょうけども。
その辺いつか語られるかな?


後はそうですね。
一方通行のキレ具合が怖かったです。
腐っても第1位。学園都市230万の頂点なだけはあります。能力を使わず心理戦で鍛え上げられた猟犬部隊を壊滅してしまうんですからね。

地球の自転するためのエネルギーすら操ってしまうとか、それどんなチート。
5分遅れたってもうものすっごいですよね。
それをぶつけらながらも微動だにしなかった「窓のないビル」の方がもっとすごいわけですけどね。

「あらゆるベクトルを操る」のが彼の能力なワケですが、それにはAIM拡散力場を含まれているってことなんだろうなぁ。
木原数多を倒す際に出現した羽の正体はヒューズカザキリのそれと同じようなものなんでしょうが、彼はいったいどこまでいってしまうのか。

作中でも語られていましたが、一方通行は闇の世界から光の方向をまぶしそうに眺めていたとでもいえばいいのかな。
絶対能力進化(レベ6シフト)実験の凍結、打ち止めと触れ合うことなんかで闇の奥深くから少し光に近づいた状態だったわけです。
しかし今回の出来事で再び闇の世界に逆戻りしてしまいました。

一方通行の第一は光の世界の住人である打ち止めを護ること。自分や自分同様闇の世界の住人である木原数多たちがどうなろうともかまわないわけです。
つまりは一方通行は上条当麻やインデックス、御坂美琴なんかは殺せないけど、木原数多やアレイスター・クロウリーなんかが相手なら容赦なく力を奮うってことなんですね。
この非常に危うい少年はどこまで堕ちてしまうのか……。
(まあ、新訳の口絵を見る限りでは無事に光の世界に戻ってこれるようですが)


アレイスターといえば、カエル医者との会話がありましたね。
このカエル医者「冥土帰し(ヘヴンキャンセラー)」は過去、アレイスターを救っていたんですね。
カエル医者ならばアレイスターがぷかぷか浮いてるアレをどうにかすることが出来るようなんですが、医者として一度でも助けた人物を自らの手でどうにかできるわけがないってところでしょうか。
カエル医者のいう「患者」ってそういうことだと思うんですよね。
だからこそ、患者が無理を言ってきても出来る限り叶えるってことなんでしょうが。


ヴェントが所属しているローマ正教『神の右席』。
一応重要そうなキャラクターは名前だけは登場しましたね。
前方のヴェント、左方のテッラ、後方のアックア、右方のフィアンマ。
名前からしてコードネームくさいですよね。だってアックアは水、テッラは土、フィアンマは炎でしょう?
残るヴェントは自信ないんですが使っていた魔術と四原則から考えると風になるのかなと。
アックアは神裂同様、聖人らしいです。

不穏な気配が漂う学園都市とローマ正教。
これから先いったいどうなってしまうのか気になりました。

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