レンズと悪魔 5 魔神陥落/六塚光
八柱の魔神と、その契約者たちが繰り広げる終わり無き闘争――八眼争覇(ディアボリックパーティー)。魔神ルナを相棒として戦うエルバは、何者かに襲われていた青年、エイジを助ける。サクラと同じ一族だという彼をバベルハイズ博物館に匿うエルバたち。一方、魔神ネアの契約者、バルビーヨがその活動を本格化させる。その目的は、博物館に眠る一枚の円盤だった。そしてその円盤には、エイジの存在が大きく関わっていた――!! 希望と野望が錯綜する第5幕!
結構久しぶりな気がするレンズと悪魔です。
でも前回紹介したのは5月なので、それほどではないですね。
今回は7組目の敵が登場します。
<獄炎の魔神>ネア・ネアとそのパートナーのバルビーヨ。
バルビーヨは10年前のオーラン先住民虐殺を裏で操っていた人物。
3巻巻末ですでに仄めかされていたので、とうとうって感じですね。
バルビーヨは自身の持てる権力を遠慮なく使ってきます。
なので、バベルハイズ自然史博物館の申告にいちゃもんをつけてきて追徴金を払うように求めるんです。
その徴税に武力行使をして、「八眼争覇を降りれば」とか「エイジとしろがねの悪竜のレンズを渡したら」と取引というか脅しをかけてきます。
これ、ラノベですよね?
税金の話とかラノベでするような話じゃないような気がするのですが。
ラノベのメイン読者であろう中高生が申告がどうの、って内容をどれだけ理解できるのかなーとか思ってみたり。
今回の新キャラはオーラン先住民ばっかりですね。
税騎士と呼ばれる税金を取り立てる武力行使部隊。
クマ好きホタル・ヤジマ。
フォーク好きランコ・スーパーフォーク。
チキュウ空手の使い手ツバキ・ナカムラ。
そして、『しろがねの悪竜』の依代にされそうになっていたエイジ・タツミヤ。
ようやく地球の正体が明かされました。
この物語では人々はチキュウから移住してきたとのこと。
オーラン先住民は早くにこの星に根付き、幻肢逆流(ファントムペイン)をさけるために角を生やしただとか、角以上の効果を求め、さらなる異形化――人を竜に変える実験が行われていたのだとか。
その辺の説明がされています。
その実験は頓挫したものの、完全には失敗したわけではなく竜人と呼ばれる『竜の遺伝子をもつもの』が生まれ、竜化してしまうのだとか。
そして、その竜人にしか『しろがねの悪竜』を召喚することは出来ないようです。
うーん、ややこしくなってきた。
エイジの反応を見る限り、サクラの兄・シローにも何かしらあるっぽいですね。
バルビーヨ(というか税騎士か)の猛攻に耐え切れず、『しろがねの悪竜』の円盤と博物館は敵の手に落ちてしまいます。
が、辛くもクラヴリーに助けられ、クラヴリー&カエデたちと「オーラン虐殺事件の真犯人を倒す」という点で利害が一致し、手を組むことに……。
ってところで次巻へ。
随分とまあ引っ張るなぁ。
でももう7組目の魔神たちだと考えるとそうでもないのかもしれませんね。
巻頭でエルバたちと接触した、墓守の2人が物語にどのように絡んでくるのかも楽しみです。
魔神のこと知ってたし、過去の参加者とかなのかな、と思ったり。
楽しみです。
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