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(腐)的感想文

隠れ腐女子の日常と小説や漫画の感想を書いてきます。

   

ないたカラス

ないたカラス/中島要
老け顔でお人好し、泣き虫の偽坊主。
面倒見がよくて頭は切れるが、皮肉屋の寺男。
ふたりは幼馴染み。

千里眼の和尚様なら、たやすいことでございます。
毎度、厄介な相談事に巻き込まれて、右往左往。
たくましくてあたたかい、人情味溢れる傑作時代小説。

いかさまの千里眼でも、救える悩みはある。
悪党になりきれないふたりが、一肌脱ぎます。
奉公に出されるのを嫌い、家を飛び出て十五年。二十八歳になった弥吉はひさしぶりに江戸に戻ってきて、偶然幼馴染みの三太と再会する。お互いの実家は消失し、帰る場所はどこにもない。ふたりは、無住の荒れ寺だった築安寺に住み着き、老け顔の三太が和尚、弥吉が寺男に扮した。さらに、築安寺の和尚は千里眼の使い手だと噂を撒き、相談に来た者から謝礼をせいめようと考える。弥吉には、それができる、ある「特技」があった――。


図書館で借りてきました。
この方の作品は江戸の茶碗に続いて2作目です。
他にもいくつかあるんですが、食指が動かなかったので……。


【ないたカラス】
【袷のうち】
【カラスの足跡】
【幽霊札】
【文殊のおしえ】
【後日噺(のちのはなし)】

が収録されています。
短編連作ってやつですね。

弥吉が自身の頭を使って様々な問題をどうにかこうにか切り抜けていく、という噺。
かなり抜けてて学のない三太は見た目がそれっぽいからと千里眼の和尚のフリをするというわけです。

さらりと読めて中々面白い話でした。
帯にもある通り謎解きめいた話なんですが、その謎解きに関しては多少物足りない感がありました。
ほぼちょっとした会話がヒントとなって弥吉が閃いて、弥吉が和尚の言葉を代弁するという形だったので。
でもまあ、許容範囲内です。

あとはそうですね。
ラストはいいな、と思いました。

偽坊主を語っていた二人は自分たちに疑いの目が向きそうになったところで江戸から旅立ってしまうわけです。
でも彼らの存在は人々の心に残り、行方を知っているのはカラスだけ、と。

【文殊のおしえ】までだと各地を転々とする様が描かれそうな雰囲気ではあったんですが、【後日噺】が描かれたことにより彼らの弥吉と三太のその後が描かれることはなさそうです。

作者の中島要さんって性別どちらなんでしょう?
ちょっとググってみたんですが、明記されてないんですよね。
「江戸の茶碗」を読んだ時点では男性だと思っていたんですが、この作品を読んでもしかして女性?と。
弥吉と三太の関係って穿った見方をすると腐女子に美味しい感じなんですよ。
でも女性が書いたにしてはそういう要素が薄いので、男性っぽい感じもするわけです。

うーん、気になる。

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