ほうらいの海翡翠 西原無量のレリック・ファイル/桑原水菜
西原無料は、天才的な若き遺物発掘師。
上秦古墳での発掘調査中、文化庁のエリート職員となっていた幼なじみの相良忍と約十年ぶりに再開するが、その夜、発掘を主導していた三村教授が死体で発見される。
その死には、上秦古墳から無量が発見した“蓬莱の海翡翠”と呼ばれる緑色琥珀が、大きくかかわっているらしい。しかも忍らしき男が、その殺害現場から立ち去るところを目撃されていて――!?
天才的な若き遺物発掘師(レリック・ディガー)・西原無量の事件が幕を開ける!
謎の出土品、沖縄の海底遺跡、龍禅寺文書、十二年前の復讐、そして殺人――。
バラバラに見えた出来事が一つの線で結ばれたとき、思いもよらない結末が訪れる。
「炎の蜃気楼」の桑原水菜が贈る、圧倒的面白さのレリック・ファイル!
図書館で借りてきました。
炎の蜃気楼シリーズは名前しか知りませんでしたが(さすがに
40巻だけ読む気にはなれませんでした)、ちょっと読んでみたいなと思いました。
「ラノベ書いてる方の作品だからそんなに時間かからず読めるかな?」となめてかかったのですが、がっつり2時間半近くかかってしまいました。
物語は、あらすじにもあるとおり、発掘の話。
とある古墳から発掘された「海翡翠」を巡る事件です。
主人公である西原無量と、ヒロインである永倉萌絵を中心に事件に巻き込まれていくわけですが、この2人って恋愛には発展しそうにないなーと。
物語はシリーズ化してもおかしくない感じなのですが、どうにも「良き相棒」どまりというかそんな感じになりそう。
それぞれが足りない所を補い合って事件を解決していけばいいな、と思いました。
無量と幼なじみである忍の距離感に「あれ?」と。
いくら幼なじみであるとはいえ、20歳超えた男同士がぴったりくっついて座ってるのには違和感を覚えるというか。
BLくさいなぁ、と思って読んでいたのですが、元々そっち系書いてる方なんですね。納得しました。
忍に関しては、あまりにも序盤から怪しすぎて、逆に怪しくないというか。
うーんと2時間ドラマで10時ちょとすぎくらいに疑われる人物とでもいえばいいでしょうか。
そこで疑われていた人物ってたいてい殺されたり、無実の証拠が出てきたりするわけですよ。
もう一波乱あって、10時40分とか45分とかに崖のシーン(笑)になるわけです。
展開自体は結構簡単に読めたのですが、島のシーンはわくわくしながら読めました。
萌絵の格闘スキルはちょっと唐突な気もしないでもなかったんですが、一応留学の理由を仄めかしていたのでありっちゃありなのかな。
無量の祖父のモデルとなったであろう実際の事件は私の記憶にも残っています。
「神の手」と称される人が捏造をしていた、って事件ありましたよね。
無量の「鬼の手(オーガ・ハンド)」に関してはほぼ毎回ルビがついているのであまり気にならなかったのですが、「鬼の手」って聞くと世代的に
ぬーべーを思い出してしまいました(笑)
昨年末に発行された作品らしいので、続編が刊行されるとしてもしばらく先の話ですね。
もし刊行されて図書館で入荷したら借りてきたいです。
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