グラン・リーオ 遺跡をめぐるブリケイド/如月ゆすら
罠、財宝、謎解き、魔物、裏切る、分捕る、なんでもアリ――。
危険で胸躍るトレジャーハンター稼業!!
魔法を操るルイと、黒狼の地をひく剛腕の紅蓮、華麗な剣技が得意の目るヴィンの三人は、遺跡や迷宮探索を生業とする、凄腕のトレジャーハンターチーム『グラン・リーオ』。ある日、いわくありげな遺跡から持ち帰った宝玉が思わぬトラブルを引き起こしてしまう。超絶美形でナルシストなライバルのクラウスが率いるチーム『アヴァール』もからんで益々ややこしい事態になってゆく――!?
財宝より、名声より、この世界の"秘密"をつかみたい――。
無表情クール少女のルイ
わんこ系ワイルド男子のグレン
王子さま系美剣士のメルヴィン
三人は、少数精鋭のトレジャーハンターチーム『グラン・リーオ』!
罠と魔物だらけの迷宮回廊に最強で最高の三人旅団(ブリゲイド)が挑む!
『リセット』の如月ゆすらがおくる《謎解き&バトル》ファンタジー!
図書館の新刊コーナーにあったので借りてきました。
はじめて読む作家さんですね。
物語はあらすじにもある通り、トレジャーハンター三人組が遺跡の中でトラブルに巻き込まれながらも探検していく話です。
この作者さんって名前すらも知らなかったので、本当に初見。変な前知識も何もないまっさらな状態で読み始めました。。
で、読み進めていくとどこか違和感があったんですね。
もしかして……と思い、作者紹介を読むとやっぱりweb小説出身。
多分私が気になったのは句読点の使い方とか、話の進め方とか設定とかその辺ですね。
なんかネット小説のファンタジーっぽいぞ、と(笑)
一時期、ネットのファンタジー小説をがっつり読んでいた時代があったんですよ。
なのでなんか引っかかったっぽいです。サーチの作品をかたっぱしから読んでたなぁ。懐かしい。
(携帯サイトならランキングですが、パソコンサイトならサーチの方が一般的ですね)
本編自体はさらっと読了しました。
冒険してるし、バトルもしてるけど謎解きと言われるとちょっと首を傾げてしまいますね。
間違ってもミステリではないです。RPGのダンジョンの仕掛けを解除していくみたいな印象。
読者が考えてどうこうじゃなくて、主人公たちの行動をただ見守るだけです。
ラストで明らかになる設定を生かすために、あえて三人称を使っているのでしょうが、主人公たちの誰にも感情移入できなかったのはちょっと辛いです。
せめて概要だけでもルイと他2人の出会いが描かれていればまた違ったのかな、と。
紅一点だとはいえ、一応戦闘可能なキャラなのに他2人に守られているんですね。
それが悪いとはいいませんが、お姫様扱いされるにいたった経緯がないので違和感の方が強かったです。
あとはハイファンタジー(?)三人称小説なのに
『東洋風の衝立』という表現はいいのだろうか?と首をかしげてしまいました。
こういうのってものによっては興ざめしてしまうからきちんとチェックしてほしい派です。ネット小説とか異世界トリップファンタジーならそこまで気にしないんですけどね。
この小説はラストの趣向を考えても、それまでにこういうのがあってはダメだったと思います。
思わず笑ってしまったのは
『グレンの精神的な何かをガリガリと削った』という表現ですね。
思わず「SAN値ですねわかります」と脳内会話してしまった私は悪くないと思うんだ(笑)
続編ありきなこの作品。
発売されたばかりなので、実際に続編が出るかは定かじゃありません。図書館で購入して、目についたら続編も読むかもしれませんが意識的には探さないかな。
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