ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~/三上延
不思議な事件を呼び込むのは一冊の古書
鎌倉の片隅でひっそりと営業している古本屋「ビブリオ古書堂」。そこの店主は古本屋のイメージに合わない若くきれいな女性だ。残念なのは、初対面の人間とは口もきけない人見知り。接客業を営む者として心配におなる女性だった。
ふだが、古書の知識は並大抵ではない。人に対してと真逆に、本には人一倍の情熱を燃やす彼女のもとには、いわくつきの古書が持ち込まれることも。彼女は古書にまつわる謎と秘密を、まるで見てきたかのように解き明かしていく。
これは“古書と秘密”の物語。
数日ぶりの感想更新です。この間買った本も読んでしまいたいんですが、本当に時間が足りなくて。なかなかまとまった読む時間をとれそうにありません。
レンタルマギカなんかは一気に読んでしまいたいんで、もしかしたら週末まで読めないかも。
今日は『ビブリア古書堂』。本屋で見かけて、ずっと気になっていた作品だったんですが、図書館にあったので借りてきました。
【第一話 夏目漱石『漱石全集・新書版』(岩波書店)】
【第二話 小山清『落葉拾ひ・聖アンデルセン』(新潮文庫)】
【第三話 ヴィボクラードフ・クジミン『論理学入門』(青木文庫)】
【第四話 太宰治『晩年』(砂子屋書房)】
上記4話とプロローグとエピローグで構成されています。
タイトルとなっている本が各話で登場し、それに関わる謎を『ビブリア古書堂』店主・篠川栞子さんとバイト・五浦大輔が解いていくという話です。
というか、謎を解くのはほぼ栞子さんですね。この人は安楽椅子探偵をやってのけます。
私自身、結構読書家で同年代と比べたら本をたくさん読んでいる方だと思うんですが、こういう作品を読むとまだまだだなぁ、と思わされます。
私の興味がこういう比較的古い本にむかないってこともあるんですが、全然知らない作品ばかりでまだまだ深いなぁ、と。
この作品で扱っているのは『古書』。
私が普段手にしているのは『古本』。その辺の違いもあるんだろうなぁ。
300ページ超とそれなりに厚さはあるんですがかなりすらすら読めました。たぶん、2時間かからず読めたと思います。
話題作で前評判が良かったのであまり期待していなかったのですが、良い意味で期待を裏切られました。
普通におもしろい。
脇役キャラたちもまた魅力的でした。
せどり屋でホームレスの志田さんと女子高生・小菅奈緒ちゃんの関係だとかもいいですよね。
周りから見たらけしていい顔しれないだろう組み合わせだけど、当人たちは楽しそうです。
謎解きも結構好きな感じだったので、それはよかったです。
全てを解き明かす必要はないんですよね。最後まで残った謎は一生謎のままでいいんです。こればっかりは誰に聞くわけにもいきませんし、聞けないですしね。
ようやく一歩踏み出した栞子さんと五浦さんの関係がどうなっていくのか気になりました。
図書館に2巻もあったはずなので、そのうち借りてきたいと思います。
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