国語、数学 、理科、誘拐/青柳碧人
勉強すると、人に優しくできるんだって。
進学塾に通う小学6年の女子が誘拐された。
犯人の要求は、なんと身代金5千円!
しかもすべて1円玉で用意せよ、って……。
5人の講師は、少女を、塾を、救えるのか!?
『浜村渚の計算ノート』シリーズの著者がおくる、愛と感動の塾ミステリー!
図書館で借りてきました。
はじめて読む作家さんですが、あおやぎあいとさんの読むようです。
タイトルに惹かれて借りてきました。
帯に書かれているあらすじが、あまりにも不思議で思わず手にとっていました。
読んでみた感想としては、まあ普通。
一般書籍コーナーにありましたが、内容的にはYAですね。
ジュブナイルでもいいかな?とも思いましたが、ジュブナイルにしてはページ数が多いし、途中出てくる問題がちょっと難しそうなので。
あらすじにもある通り、塾のアルバイト講師たちが不可解な誘拐犯に振り回される話なんですが、こういう話は嫌いじゃありません。
はやみねさんに通じるものがあるかな。
はやみねさんの描く作品では殺人は扱いません。そして名探偵の仕事は「みんなが幸せになるように謎をとく」存在として描かれるんですね。
だから、はやみねさんの作品では全てがきちんと語られないことがあるんですよ。
(
そして五人がいなくなるとか、
ぼくと未来屋の夏 がわかりやすいですね)
この作品もそういう「優しい嘘」が描かれています。
物語の中心に登場するJSS進学塾。
私は塾通いとかしたことないんですが、こんな塾なら行ってみたいと思いました。
確かに嫌々勉強するより、楽しみながら勉強する方が身に付くし、応用も出来るんでしょう。
理屈ではわかります。でも、それを実践するというのはとても難しいですからね。
(というか、こういう学習方法を塾ではなく、学校で行うのが一番いいんでしょうが、難しいでしょうね)
犯人に関しては、文章内ではなくそれ以外の要素で半ばネタバレしてるんですよね。
表紙と登場人物紹介を見てから読み進めるとかなり序盤で「あれ?」ってなってしまいました。
ミステリーではないのかもしれませんが、そういうの考慮してくれてもいいんじゃないのかな、なんて思ってしまいました。
あとちょっと気になったことが1つ。
作中に脅迫歌(?)を琴風ナゴミというボーカロイドに歌わせてるんです。
これ創作ですかね? ちょっと調べてみたんですが、ボーカロイドって派生キャラがやたら多くていまいちわかりませんでした。
正直、ボーカロイドじゃなくてUTAUだったら数が多すぎてお手上げです(笑)
というかですね、UTAUならともかくボーカロイドって結構高いんですけど、作者はその辺わかってるのかな、と。
安いのでも1万は軽く超えてるぽいんですよ。ひょいひょい使っていいんだろうか?なんて思ってしまいました。
[2回]
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