銀座開化事件帖/松井今朝子
文明開化の風が吹き抜ける街、銀座。
そのど真ん中にすっくと立つ久保田宗八郎、颯爽と登場!
士族の身でありながら芝居に関わり、御一新後は蝦夷地に渡った変り種。
久々に江戸ならぬ東京に戻ってきた宗八郎が頼まれたのは……。
近代日本の青春期・明治ならではの珍妙な事件が次々と起こる街・銀座。
ヤソ信者の元若様や薩摩っぽの巡査も大活躍、笑いと涙がたっぷりの事件帖
図書館で借りてきました。
発売は2005年と結構古い本なんですが、今までまったく目にもとめていなかったんですが、先日はふと気になって。
【明治の耶蘇祭典(クリスマス)】
【井戸の幸福】
【姫も縫ひます】
【雨中の物語り】
【父娘草(ちちこぐさ)】
の5編が収録されています。
連作短編集ですね。
正直、帯のあらすじに騙されました。
まあ、あらすじっていかにして買わせるかって話で、盛ってナンボってところもありますし話半分に聞いてちょうどいいってのはありますけどね。
事件は確かに起きています。明治ならではの事件でもあるでしょう。
でも、笑いも涙もまったくないです。
どこに笑い所、泣き所があったんだろう?と思ってしまいました。
時代背景的には黒船来航から20年ほどたって明治の世ってことらしいです。
私、時代小説もそれなりに読むんですが、歴史ダメな人間なんで、なんとなくで読んでいるんで細かなところは無視してます。
読んでいて巡査の説明だとかもあって
若様組まいると時代が近いのかな?と思って読んでいました。
アイスクリン強しほど時代は進んでないなはず。
これシリーズになっているようなのですが、これだけ読むと結局どうなったの?と首をかしげてしまいます。
宗八郎が様々な事件に巻き込まれ、首をつっこんでいくわけですが、それの黒幕というか、諸悪の根源である人物に罰を下そう、ってところで終わってしまっているのですよ。
宗八郎が、新宿にやってきたのは兄に呼ばれたからだったわけです。
占いにより、宗八郎には「待て」の指示が出ていたんですが、「待て」が解消されたあと宗八郎に何をさせるつもりだったのか……。
正直、あまり続きを読みたいと思えないのですが気になるのもまた事実。
内容を忘れてしまわないうちに続きを借りてきたいなと思います。
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