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(腐)的感想文

隠れ腐女子の日常と小説や漫画の感想を書いてきます。

   

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レンタルマギカ 最後の魔法使いたち

レンタルマギカ  最後の魔法使いたち (角川スニーカー文庫)レンタルマギカ 最後の魔法使いたち/三田誠
<協会>と<螺旋なる蛇(オピオン)>の切り札がついに激突!  さらに世界の認識を創り変えんとする惑星魔術の発動と、それを妨害せんとする第三団(サード・オーダー)たちの強大な魔力がせめぎ合い、布留辺市には呪力の嵐が激しく吹き荒れていた。大魔術決闘(グラン・フェーデ)は佳境に向かう中、いつきたち<アストラル>は最後の力を結集し、起死回生の勝負に挑むが!? それぞれが夢見て願った"魔法使いの未来"は、誰がつかむのか!? 大ヒットシリーズ、ついにクライマックス!


2巻を新刊コーナーで見かけて手にとって。
あらすじに引かれて速攻1、2巻を買ってからずいぶんたちました。


今巻で本編は終わりです。
作者によると未来編が近いうちに出版されるようですが。

8年という期間もそうだし(当時私はまだ高校生でした)、外伝込みで23巻。
アニメ化もして、2種類も漫画が出て。
長かったです。

あまりにも長かったので、読み終わった感想は感慨深いというか寂しいというかそんな感じ。


本編は影崎さんと<螺旋なる蛇>のサタジットによる天仙同士の衝突が起こった、ってところからはじまります。

司は魔法使いでも危険なその戦場に飛び込むんです。
それは、命がけで息子を救ってくれた影崎――柏原を救うため。
その力を得るために、司はいつきを<アストラル>を放置して失踪したわけです。

影崎さんを救うのは、司だけでなく黒羽さんの思いも必要なんだろうな、ってのは読めてました。
まあ、結構初期からここのフラグは立ってましたし。特に驚くこともなく。
黒羽さんの生前のことが語られるとしたらここかなーと思っていたのですが、そこには触れられなかったですね。ちょっと残念。


一方、ツェツィーリエVS穂波。
この2人はオルトくんが新入社員としてやってきたからの対立ですね。
当時は全く手も足も出なかった穂波。そのときはいつきの妖精眼で竜の【アストラル】の力を借りてどうにか退けたんでしたか。

「魔法使いを罰する魔法使い」となって成長した穂波。クロエとの戦いで片手を失うもののジェイクの手による義手でパワーアップしているツェツィーリエ。
緊迫した戦いの最中、巨人が消えたことに気をとられてしまった穂波。
万事休すかと思われた一瞬、オルトくんの腕がツェツィーリエを貫いて。

ここもまあ、読める展開ですよね。オルトくんにとってツェツィーリエは超えなければいけない存在でした。
自身を恐怖で支配した吸血鬼。<アストラル>の社員として働くうちに師でもあるツェツィーリエと対立することも増えて少しずつ克服してきてはいましたが、まだ完全とはいえなくて。
この機会を逃してしまえば彼が師を越える機会はなかったでしょう。
最初で最後の愛の言葉。それはきっと彼をまた縛ってしまうんだろうな、と思ったんですが、
 いつもの罵倒を口にして、それでもオルトヴィーンは少しだけ嬉しそうに唇の端を吊り上げた。  もちろん、その微笑は手の平で隠し通したけれど。(p179) とかありますし、オルトくんは大丈夫かな。たまに思い出して沈むことくらいはあるだろうけど、彼なら乗り越えられるでしょう。


そして、フィンVSダリウスというか、最終決戦というべきか。
今まで秘されてきた<螺旋なる蛇>の残り2つの座(セフィラー)がようやく明かされます。
<理解(ピナー)>であり<智慧(コクマー)>である人間のミイラ。
シャム双生児(身体のどこかが繋がっている双子のこと)であったからこそ、2つの座であったわけですね。
そして、ここに<螺旋なる蛇>が第三団を持つにあたった理由も説明されています。
それはこの双子がアンブラーの血筋であったから。だいぶ血が薄れているであろう穂波に受け継がれているものですから、そうおかしなことではないんだろうな。

タブラ・ラサから惑星魔術の行使権を譲り受けたフィン。
ものすごいです。魔法使いを罰する魔法使いも、協会の副代表であるダリウスも、第三団であるニグレドもタブラ・ラサの力を借りているとはいえ圧倒してしまうのですから。
そうして、竜の【アストラル】を第三団へと変えてしまうんです。

フィンの独壇場であったその場に皆の力を借りていつきがたどり着きます。
いつきが関わってきた多くの魔法使いたち。それぞれとの出会いが思い出されていくのですが、もう何度泣きそうになったことか。
あれはずるい。

そうして、対峙する白と黒、2つの妖精眼。
フィンが最後の敵となるのは非常に納得。フィンを倒すことが出来るのはいつきか穂波しかありえませんし。


そして、前巻での予想はあながち外れていませんでしたね。
「魔法使いが魔法になることが禁忌とされているのは呪力を管理すべき魔法使いが変異してしまうから。なら誰か管理する人間がいれば問題ないのでは?」というものです。

アディリシアがいつきの使い魔(アガシオン)になるのかな、と予想していたのです。
まあ、<ゲーティア>の存在とかいろいろ問題はあるでしょうから、それじゃダメなんだろうとも思っていたのですが。
まさか、あんなことになるとは思いませんでした。


その状況を見たフィンは惑星魔術(全ての人間に妖精眼を与えるというもの)の成功を強く願います。
願望器たる彼の願い。

いつだったか書いた覚えがあるのですが、フィンにとっていつきは特別な存在であったんでしょうね。
もしフィンが<螺旋なる蛇.より先にいつきに出会っていたらどうなっていたのだろうと思ってしまいました。
きっと、徐々に願望器から人間として変わっていけたと思うのです。
でも、それもたとえ話でしかないんですよね。


そうして、大魔術決闘は終わりを迎えました。
最後に困ったように笑った"誰か"は、本当にいつきのことが大好きですよね。
エピローグで日常の象徴である一般人・山田、そして<アストラル>の事務所にみんなが揃った様子が描かれたのは非常に嬉しかったです。

猫屋敷さんが事務所で猫たちと戯れているのは実は相当久しぶりなんですよね。
司と柏原さんは傷ついた霊体の治療、ユーダイクスさんはそんな2人についていって。隻蓮さんは<ゲーティア>でダフネさんといちゃついてるっぽいので、旧<アストラル>メンバーこそ全員集合ではありませんが、新<アストラル>は揃ってる。
なんかいいですこういうの。

個人的には、フィンも<アストラル>の社員になってほしかった。
そして、オルトくんにキバ剥かれるんだけどフィンはニコニコしてて。間に挟まれているいつきの胃がキリキリしてたら、私が楽しかったのですが。

実際はフィンは行方不明。目撃情報がヴェネツィアであがったのは、以前登場した少女の元へ向かったのかな、推測できますが。
まあ、実際はよくわかりません。

そして、<螺旋なる蛇>でもう1人生き残ったであろうジェイクもまた行方不明です。
彼の持つ財力は協会からすると厄介な代物らしいのですが……。


魔法になってしまったいつきとアディリシアを筆頭に、第三団になってしまった【アストラル】の存在がどうなっているのかとかまだまだ問題は山積みだし、大変なことはこれからもたくさんあるのでしょう。
でも、彼らなら仲間たちみんなで協力して問題を解決していくんでしょうね。

長くなりすぎました。
前述の通り、彼らの物語はあと1冊は続きます。
あとがきに「冬から春には発売」とありますのでもうそろそろ情報が発表されはじめるのかな?
楽しみです。

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