未明の家 建築探偵桜井京介の事件簿/篠田真由美
建築探偵・桜井京介が文庫初登場!
京介を訪ねた古風な美少女の依頼は“閉ざされたパティオ”を持つ別荘の鑑定と主である祖父の死の謎を解くことだった。少女の一族を巻き込む不可解な事故死、そして自殺未遂。事件はすべて別荘をめぐって起きた。ミステリアスな建築造詣に秘められた真実を、京介が追う!
昨日の宣言どおり、分厚いミステリーです。
多分私の持っている本の中でも1,2を争うほど分厚いシリーズだと思います。
さすがにこの厚さだと読むのに4時間以上かかりました。
最近、文章を読むってことを思い出してきたのですがそれでもこれだけ厚いと途中で飽きてしまいそうになります。
続きが気になったので結局一気に読んでしまいましたけど。
はじめに登場人物紹介があって、館の見取り図があって……と館モノ好きならたまらないんじゃないかな?と思います。
私は館モノにあんまり興味がもてないんですけど、このシリーズは別です。少しずつ買い揃えているんですが分厚いので文庫にしてはかなり高いので金欠のときは困ります。
アヴェマリアも欲しいのに近所じゃ売ってないorz
多分、弟がポケモンブラックをネットで頼むと思うのでそれと一緒に頼もうかな、と計画中です。
探偵役はW大の大学院生である桜井京介。
ワトソンというか助手は蒼と深春(みはる)です。
メインの登場人物3人が男だからなのか、今回登場する一族は女系。
美人だけど、強い女性ばかりです。
シリーズ1作目なので、まだ登場人物たちの関係はさらりと語られているのみで、過去とかまでは語られてません。
今回は京介のもとに持ち込まれたスペイン風の別荘の鑑定依頼から事故死、自殺未遂などといったとある一族にまつわる事件を解決します。
作中で何年か明らかにされている作品って珍しい気がします。
1994年の5月ごろの話らしいですよ。
ノベルス版が同年9月に発売されたことを考えるとほぼリアルタイムだったのですね。
そのころ、私はちょうど本に興味を持ち始めたころかな?
なんてたって、当時5歳ですから(笑)
この作品は蒼の行動を後ろから眺めてる、とでもいえばいいのでしょうか。
蒼視点の三人称作品です。『読者への挑戦』こそありませんが、多分途中で推理の材料は示されているんだろうな、と思います。
ただし、それを理解できる知識があるかは別です。
黎明館――今回登場する館の名前なのですが、そこの不自然さを検証するシーンがあるのですが、それが不自然だという説明を読んでも「そうなんだ?」としか思えませんでした。
そういうことを学んでいるわけでも、スペインにいったことがある訳でもなんでもないので、当たり前かもしれませんえけどね。
途中、研究室をたずねてきた遊馬朱鷺と京介のやりとりに思わず吹きました。
あそこまですがすがしいといっそ立派です(笑)
最後の謎解き部分はとてもおもしろかったです。
死者の語らなかった過去、ということで実際は違っているのかもしれません。
けど、あれくらい希望をもてる内容だったのかも、と思うのは生者にとってはいいことなのでしょうね。
明日は何を読もうかなぁ。
ミステリとかばっかり読んでるのでファンタジーとか読みたいな、とも思うのですが私あんまり持ってないんですよね。
どうしよう。
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