少年陰陽師 うつつの夢に鎮めの歌を/結城光流
時は平安。稀代の陰陽師・晴明の孫でありながら、見鬼の才がまったくない安倍昌浩・13歳。都外れで打ちひしがれていると、目の前にぽとりと、不思議な白い物の怪が落ちてきて…(霧の籬を吹き払え)。年末年始の来客から身を隠すため、急遽安倍邸から無人の邸に移った藤原彰子。だがその邸には、さる姫君と笛師との、哀しい因縁が眠っていた…(うつつの夢に鎮めの歌を)なと計4作を収録した、少年陰陽師選りすぐりの短編集!!
随分久しぶりに、少年陰陽師を読みました。
前回読んだのは5月末ですから3ヶ月ぶり。意外とたってましたね。
【霧の籬(まがき)を吹き払え】
もっくんと昌浩の出会いを描いた短編。
エピソード0というか、これが少年陰陽師のはじめらしいです。
晴明がひどい。いくらもっくん(紅蓮)をつけているからとはいえ、いきなりあれはないかな、と。
昌浩のいうのは簡単すぎるにしてもせめて生命の危険のないものとかなかったんですかね。
最後のもっくんの独白というか、本当の出会いをもう少し語ってほしいな、とも思いました。
【朧の轍(わだち)をたどれ】
車之輔が昌浩の式に下る話。
正直なところ、車之輔ってまともな移動手段のない平安であちこち走り回るための移動手段として登場したんだろうなぁ、と思っていました。
ここまで出世するとは思ってないのですが、最後まで昌浩のそばにいそうです。
【うつつの夢に鎮めの歌を】
表題作。昌浩と彰子が笛と琴を演奏する話。
全体的に微笑ましい話です。
雑鬼たちともっくん、昌浩が掃除をしているさまなんて可愛いとしかいいようがないし、彰子と昌浩のやりとりも非常に微笑ましい。
私も雑鬼たちと一緒に眺めていたいです。
いつの日か、彰子が安倍邸で正月を過ごせる日がくるといいですね。
【玉箒(たまばはき)は愁いを祓う】
高淤の神と晴明が酒を呑み交わす話。
SSというのかな?
非常に短い話なんですが、伏線盛りだくさんって感じです。
もう一度注意して読んでおくべきかも?
次巻をいつ読むか全く定かじゃないんですけど、それまでに内容忘れないといいな。
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