僕とおじいちゃんと魔法の塔 3/香月日輪
僕と幽霊のおじいちゃんが暮らす魔法の塔に、はた迷惑な住人が増えた。秘密の部屋の魔法円からやってきた魔女エスペロス。見た目はかわいい女の子なのに、実はすごいお婆ちゃん。そのうえその気になれば世界を壊せるくらいの力を持っているらしいんだ。しかも彼女は、僕や親友の信久といっしょの高校に通いたいと言い出した!! おかげで僕の穏やかな(予定)高校生活が大変なことに――!? 大人気「魔法の塔」シリーズ第3弾!!
テンプレート変更しました。秋っぽくしてみたんですがどうでしょう。
昨日届いた香月さんの最新刊ですが、さっそく読みました。
前巻のときに3巻で完結って書いてた気がしたんですが、普通に4巻が来年春に出るみたいです。
前巻は春休みの出来事でほぼ終わってしまっているんですが、今巻は実際に高校生活がスタートしています。
今回のテーマは『天才と凡人』ってのがあるのかなぁ、と思って読んでました。
エスペロスの設定が『勉強しなくてもテストで満点とっちゃうようなキャラ。しかも美人』。
3人が通う条西高校は進学校らしく妙にピリピリしてる生徒が多いよう。
なので妬まれたりするわけですが、エスペロスはその妬みさえも楽しんでしまうのですから、妬むほうはたまったもんじゃありませんね。
今回登場の新キャラ・一色雅弥(いっしきまさみ)先輩。
代々続く美術商・黎明苑の社長子息にして天才。隔世遺伝によりドイツ人の祖母の血が濃くでた美形。
なんでも簡単に出来てしまうため厭世的。
普通にかっこいい先輩なんですが、気になる点が何点かありました。
まず1つ目。
登場シーンで不良?というかチンピラ?を撃退するんですが、そのチンピラが銃を持ち出してくるんです。
ものすごく違和感を覚えました。いや、違和感というよりも「それはないだろ」って感じでしょうか。
そこらへんのチンピラが素人相手に銃をうたないだろう、と。
銃じゃなくナイフならそこまで気にならなかったと思うんですけどね。
そして2つ目。
「妖怪アパートの幽雅な日常」に登場する詩人こと一色黎明との関係。
黎明苑の名前だけ見たときは気にならなかったのですが、一色の名字の並ぶと何か関係ありそうですごく気になります。
親戚とかなのかなぁ、と。
詩人の名前がペンネームって可能性は結構あると思うんですよ。
先輩の家族紹介みたいなセリフがありましたけど、その殆どがおばあさんの家系の話だったので日本の方の家系も語ってほしいと思います。
この物語の主人公って龍神なんですよね。
今回ものすごく影薄かったです。
多分、龍神は小学校のとき(1巻)に精神的に一通り成長しきってしまった感じがあるので、龍神よりもいまだ成長しきっていない信久やエスペロス、雅弥先輩の方が目立つんですよね。
香月さんの作品って対比が描かれることが多いのですが、今回の対比は上でも述べた『天才と凡人』。
凡人の対比として、汚いことをしまくって落ちていった片岡くんとうまく切り替えられた清水さんの姿があったのです。
が、片岡くんの方に比重が傾けられすぎてて、清水さんの方がやっつけっぽく思えました。
もう少し清水さんの方の話があってもよかったんじゃないかなぁ、と思いました。
次巻は夏休みの出来事とかなのかな?と思ってますがどうでしょう。
楽しみです。
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