The MANZAI 2/あさのあつこ
文化祭を笑いの渦に巻き込んだ『漫才ロミオとジュリエット』から半年、瀬田歩と秋本貴史にとって中学最後の夏がきた。歩は、夏祭りで漫才をやろうと誘う貴史に対し、断固拒否の態度をとり続けている。一方、貴史の幼なじみ・萩本恵菜への思いはつのるものの、進展はない。そんな中、恵菜をめぐってある「事件」が勃発した――。
今もっとも注目を集める作家の人気シリーズ第二弾、待望の文庫化!
<解説・芦原すなお>
The MANZAI 1の続編です。
夏というか梅雨というか、その辺の出来事です。
前回も書いた気がしないでもないんですが、歩くんがかわいい。
いいなぁ、こういう子。
進路を選ぶような時期を迎えつつあるようですが、間違っても男子校に行っちゃダメだぞー、とか思ってしまいました(笑)
今のところ歩くんって秋本くん以外に同年代の男女から友情以上の好意を寄せられる描写がないんですが、歩くんが1年生だったらまた違ったんだろうな、と。
多分、お姉さま方にもてると思うんですよね。高校行ったらもてるだろうなぁ。
今回は、漫才はしてません。
まあ、普段の会話が漫才っぽいので途中くすくす笑ってしまうのですけど。
会話のテンポがいいのですぐに読めてしまいます。
メグのもてっぷりにびっくりしました。
「お姉さまに」ってのはマリみてでしょうか?
けど、同性にも好かれる美人っていいなぁ。かっこいい。
森本もかっこいいですけどね。
けど、妖怪アパートの幽雅な日常を読んだことのあるものとしては、田代ちゃんには負けてるなぁと。
田代ちゃんのオープンさはすごいです。
あとさりげなくかっこよかったのは蓮田くん。
蓮田くんの描写自体は他のキャラに比べて少ないのですが、数少ない描写のほとんどがかっこいいシーンばっかり。
うーん、かっこいいな。
メグが歩くんをライバル視するので、恋する少年としては非常に可哀想です。
最後にはメグの中で歩くんの立ち位置が決まったようなんですが、それでもメグに思いを寄せている歩くんからしたら微妙な感じ。
今回も登場した「普通」。今回は恋愛について。
歩くんの反応が普通だよなぁ、と。
中学生で同性同士の恋愛を考えることなんてまずないでしょうからね。
秋本くんが寛容というか、歩くんに好意を寄せすぎというか。
でもまあ、本人も自分の思いがどういうものなのかいまいち理解してないようですけどね。
それでもメグにはそういう思いを持たないと明言しているあたり、鈍い訳ではないんでしょうけど。
秋本くんが歩くんにたいして「やらなきゃいけないことはちゃんとやる情けなさは好き」(方言は難しいので意訳)って言っているのですが、その通りだな、と。
歩くんは確かにうだうだ考えてぐるぐるしちゃう子ですが、それでも大事なことだけはちゃんと分かっている子です。
歩くんがもう少し自分自身にたいして自信を持てるようになればいいのに、と思いました。
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