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(腐)的感想文

隠れ腐女子の日常と小説や漫画の感想を書いてきます。

   

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ソードアート・オンライン2 アインクラッド

ソードアート・オンライン2 アインクラッド/川原礫
 クリアするまで脱出不可能のデスバトルMMO『ソードアート・オンライン』に接続した主人公・キリト。最上階層を目指す《攻略組》の彼以外にも、様々な職業や考え方を持つプレイヤーがそこは存在していた。
 彼女たちはログアウト不可能という苛烈な状況下でも、生き生きと暮らし、喜び笑い、そして時には泣いて、ただ《ゲーム》を楽しんでいた。《ビーストテイマー》のシリカ、《鍛冶屋》の女店主・リズペット、謎の幼女・ユイ、そして黒い剣士が忘れることの出来ない少女・サチ――。
 ソロプレイヤー・キリトが彼女と交わした、四つのエピソードを、今紐解く。


図書館から借りてきました。
これの続編になります。


【黒の剣士 35層2024年2月】
【心の温度 48層2024年6月】
【朝露の少女 22層2024年10月】
【赤鼻のトナカイ 46層2023年12月】

の4編が収録されています。
1巻の続きではなく、時間を巻き戻した短編集です。
作中で回想入ったりするので時間軸はあくまで目安ですね。

それぞれ、えっちぃ意味じゃなくベッドシーンがあるんです。
なんでだろう?と考えたら、ベッドが一番無防備だからかな、と。
このゲームの世界では街中等ではダメージを受けないようになっているとはいえ、たぶん拘束程度は出来ちゃうと思うんですよね。

で、他人が腕をつかんで操作してもメニューを開くことが可能なので意識のない間に勝手に操作することも出来るんじゃないかな?
だからこそ寝ている姿を見せることが出来るっていうのは信頼の現れなのかな、なんて思ってみたりしました。
まあ、違うかもしれないですけどね。


【黒の剣士】はシリカの話です。
シリカは年齢容姿、そして珍しいビーストテイマーとして中層レベルでのアイドルでした。
そんなシリカの驕りとそれ故の喪失、そして再会と淡い恋心が描かれた話で、PLやレベル差による理不尽さなんかも描かれているので以外と深い話かもしれません。


で、次は【心の温度】
鍛冶職人のリズことリズベットがキリトの依頼を受けて険を作る話。
リズは鍛冶職人としてスキルをあげていたプレイヤー。
素材あつめのためにキリトと一緒にドラゴンの元へいくことになります。
リズは強い子だな、と。リズはアスナの友人だったこともあり、アスナの恋心も寂しさも察してしまいました。
だから自分の恋心を押し込めてでもアスナの元へいくようキリトを送り出すわけです。
二人がゲーム内で結婚したあとでも恋心はくすぶっているようです。
ですが、リズが報われることはないでしょうし、いい子だからこそはやくいい人見つけてほしいな。
ついでに、一般プレイヤーたちのゲームクリア時の様子も描かれてるのも興味深い。

3つ目は【朝露の少女】
アスナとキリトが結婚後22層ですごしていた時期に出会った不思議な幼女ユイの話。
多くのプレイヤーがいる1層はじまりの街の様子も描かれています。
一般的な感覚として死をおそれ戦いと無縁な生活をしている身としてははじまりの街の住人たちが一番リアルなんじゃないかな?と思います。
こんな機会でもなければスポットが当たらなかったでしょうけど、惨めに見えてしまうのはちょっと残念ですね。
ユイの正体は、AI。
本来であればプレイヤーのガス抜きをする仕事を与えられるはずでしたが、GM茅場晶彦に支配された世界でユイはプレイヤーたちをただみているだけしか出来ませんでした。
パパとママとしたったキリトとアスナを助けるためとはいえあの展開はちょっとつらい。
いつか再登場してくれることを待っています。

そして、最後【赤鼻のトナカイ】
キリトが一度だけ加入したギルド《月夜の黒猫団》の話です。
この話は前作でも概要は説明されていましたが、細部は不明だったので読めてよかったです。
ただ、たかだが5人とかしかいないパーティーなのに全員の名前は明かされてないんですよね。そこはちょっと違和感。
サチの残した言葉は確かにその通りかな、と。
ちょっとした油断が命取りとなる世界。嫌々戦い続けることは破滅への道だったのだろう、と。
サチが他のギルドメンバーを捨てられる子だったらまた話は変わっていたのでしょうが……。

サチを、《月夜の黒猫団》を復活させるために真偽の確かではない蘇生アイテムを求めるキリトはみていてとても痛々しかったです。
そんなキリトを見守り声をかけつづけたクラインさん。
キリトはクラインを始まりの街へ置いていったという負い目があります。
これでクラインがどこかで脱落していたとしたらキリトの精神はもっとやばかったんじゃ……なんて思ってしまいました。
クラインが生き残っていたってのは結構重要だと思うんですよね。


長くなりました。
次巻こそストーリーが進んでくれると信じて、また近いうちに図書館で借りてこようと思います。

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