とある空言、ボクの秘密 2/鳩山直
瀬崎翔太・高校2年生。苦手なもの=人間。人間の本心「パラドックス」が見える彼は、本日もクラスメイトの傷ついた心に、手を差し伸べる…。友人関係、家族関係、自分自身のコンプレックスなどに悩んでいるあなたへ――。
読者の大反響を呼んだ話題作! 読めばきっと勇気がわいてくる、史上最強のハートフルストーリー。
昨日の続きです。
パラドックス(人間の本心)が見える少年が主人公の話。
『NOTE.5 安達里香・奥野加奈子』
お互い比べられてがんじがらめになってしまった少女たちの話。
冒頭で「パラドックスが消えるのは人が死ぬとき」とありましたから、そういう展開になるんだろうな、と予想はついたもののコレはないな、と。
人間っておなか刺してもそう簡単に死ねないらしいですし、ああいう展開よりは車にひかれるとか、階段から落ちて頭うつとかそっちの方が現実味はありますよね。
あ、でも車も階段も他の話で出てるのか。
仕方ないのかなーとか思いつつ、もう少しどうにかならなかったのかな、と思わなくもないです。
『NOTE.6 真下博嗣』
がんばりすぎて傷ついてしまった青年の話。
主人公・翔太の親友祐一のお兄ちゃん。
“祐一”って名前だから長男もしくは一人っ子かと思っていたのですが違ったんですね。
内容的には結構テンプレート。
年の離れた兄弟で、家庭崩壊していて、兄貴が働いて弟を養っていて、兄の知らないところで弟が親と連絡をとっていて……。
「狸寝入りしても――」のところの翔太がかっこよかったです。
『NOTE.7 槇考太郎』
可愛い顔して心の中で毒を吐きまくっている少年の話。
翔太に助けられたあとの槇くんがキャラ変わりすぎていてびっくりしました。
なんだろう、あの可愛い子。
そして、橋本くんが良い子!
『NOTE.8 須藤敦』
部活をかけもちしまくっていた少年の話。
この回は次巻への布石。
普段だったら、自分で解決できたであろう出来事に対処できなくなってしまいます。
その原因は次巻で明かされるんですが、この回では『心の芯』なる者とそれを折ったという少年が登場して終わり。
次巻が気になるところで終了です。
とある空言、ボクの秘密 3/鳩山直
瀬崎翔太・高校2年生。苦手なもの=人間。人間の本心「パラドックス」が見える彼は、最大の危機に直面する!! さらに、「物」の声が聞こえる少年が事件を解決する、幻のデビュー作『そしていつもと日常を。』を収録♪
人間の本心の闇と心に迫った至上最強のハートフルストーリーが、ついに完結です!
「しじょう」が2巻と3巻で違うのはわざとなのか、誤字なのか……。
『NOTE.9 瀬崎はるの』
翔太の妹が翔太と両親の関係に悩み、飛び出してしまう話。
基本的に今まで1話完結物だったんですけど、この辺から続き物。
翔太の両親の反応はそんなにおかしいことじゃないと思うんです。
本心がわかるなんてそんなこといいわけありませんからね。
翔太は本心が分かるから、両親がちゃんと愛情をもっていることがわかります。
でも、妹はそんなことわかっていませんからああいう反応するのもわかるんですよね。
いくら本心がわかるとはいえ、よくもまああんなまっすぐに育ったものです。
『NOTE.10 佐久間新Ⅰ』『NOTE.11 佐久間新Ⅱ』
「心の芯」が見える少年の話。
心の芯を折ることで、人を死に追いやることが出来る。
家族を壊した男をくるしめて殺してやろうとしてしまうんですが、とても可哀想な子です。
翔太がこの子をいつものごとく助ける訳ですが、今回はいつもと違って。
佐久間くんが自殺未遂を起こし、ちゃんと救えていなかったことにショックを受けてパラドックスが見えなくなります。
そこに博嗣が呼んだ男が現れたところで次話・最終話に。
『NOTE.12 瀬崎翔太』
パラドックスが見えなくなった翔太が救われる話。
最終話です。
人をすくってばっかりいた翔太が救われます。
まあ、ここまで成功が続きすぎてましたからね。
失敗もするさ。
ラスト数ページで10年後のエピソードが描かれてます。
こういうの好きだなぁ。
『そしていつもと違う日常を。』
物の声が聞こえる主人公が事件を解決する話。
「物の声」というので、てっきりサイコメトラーだと思っていたのですがそういうのではなかったです。
デビュー作とのことでじっくり読んでしまうと粗が……。
さらりと読み流す分にはそれなりに楽しめました。
この作品、全体を通してBLっぽかったです。
主人公がみんなに愛されていて、スキンシップがかなり過剰気味だったのでそう見えたんだと思います。
3巻で完結しているのですが、これ以上続けなくてよかったと思います。
多分、これ以上だとマンネリ化しちゃうと思うんで。
この感想途中から携帯から書いてます。
なので見づらかったらすいません。明日パソコンから見て訂正しようと思います。
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