語彙力がないまま社会人になってしまった人へ 【超「基礎」編】/山口謠司
アホか有能かは言葉のレベルで評価されてしまう
「拝読」「失念」「言質」「所在ない」…など、使えると便利で、知らないと恥ずかしい51の言葉をわかりやすく解説。
たくさん覚えようとしなくていい!
あなたの評価が必ず上がる言葉を厳選。
図書館の新刊コーナーにあったのでちょっと借りてみました。
著者は大東文化大学文学部の准教授さんとのこと。
【第1章 社会人として最低限知っておきたい言葉】
【第2章 "あいさつ" "メール" "連絡" で使えるろ便利な言葉】
【第3章 深く「感謝」し、上品に「褒める」ための言葉】
【第4章 相手の気分を損なわず「謝罪する」「要求を断る」言葉】
【第5章 うっかり間違えると恥ずかしい言葉】
【第6章 目上の人に使うべき「言い換え」言葉】
【第7章 意思疎通で困らないための「共通カタカナ」用語】
【第8章 自分の気持ちをうまく伝える言葉】
【第9章 話のはしばしに「知性」と「教養」が表れる言葉】
【終章 「どうすれば語彙力は高まるの?」】
という章立てで51の言葉+αが説明されています。
無理に暗記しなくていいように「言葉の成り立ち語源から説明し関連付けて興味関心を覚えさせ、そこから記憶に残るようにすると」いう形になっています。
が、さすがに一読した程度ではあまり記憶に残っていない部分もあるので、きちんと覚えたいって場合には何度か目を通さないといけないでしょうね。
「問題がない」「健康である」といった意味の「恙無い」ですが、それの語源が
『ツツガムシ(=ダニの一種、場合によっては刺されると死に至る)がいないから無事である』とか、
『痛処無(=痛いところが無い)』や『障無(=つつみなし、故障しているところがない)』などであるなんて全く知りもしませんでしたから読んでいて面白かったです。
また、非常によく使われる「了解」という言葉。
これが語源というか言葉の成り立ちを思うとあまりいい意味ではないのだとか。
そのため、筆者は「承知いたしました」や同じ"りょうかい"でも「諒解」の字を使うことを推奨しています。
ですが、本書を読んだ身としてはなるほどなーと思う一方で、「諒解」を知らない人が見れば誤字、あるいは最悪意味が通じないのかも?なんて思ってしまいました。
まあ、諒解は特別難しい言葉じゃないにしても、こういった語彙を気にするということは、相手方が存在するということ。
相手に意味が通じなくては何の意味もありません。
ことさらに難しい言葉を使って、相手方に「ケッ、気取りやがって」なんて思われてしまったら何の意味もないよな、なんて詮無いことを考えてしまいました。
でも、こういった言葉を知らないよりも知っていた方がいいのも事実。
勉強になりました。
著者は語彙を増やす方法として新聞のコラムや古典文学を読むことを進めています。
古典文学は安価で手に入ったり、辞書機能が使えたりするので特に電子書籍で読むのがオススメとのこと。
実は、昨秋、電子書籍端末を購入したので、少しずつでも古典を読んでみたいと改めて思いました。
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