数をかぞえるクマ サーフィンするヤギ 動物の知性と感情をめぐる驚くべき物語/ベリンダ・レシオ(訳/中尾ゆかり)
おしゃべりするプレーリードッグ、仲間を助けるネズミ、葬式をするカササギ、人間と駆け引きをするイルカ……。
科学の研究が進むにつれて、動物たちは想像以上に賢く、優れた完成をもち、高い能力を秘めていることがわかってきた。
びっくりするような行動や、思わず吹き出してしまうようなエピソードが、百点以上の表情豊かな写真とともに綴られた、愛すべき動物エッセイ。
図書館で借りてきました。
どこかで目にしたことがあるタイトルだな、と思ったのですが、どこで見たのかさっぱり覚えていません(´・ω・`)
【第1章 人間を笑う:ユーモアといたずら】
【第2章 おしみなく与え:恩返しと協力】
【第3章 規則を守ろう:公平とズル】
【第4章 そばにいて:友情】
【第5章 楽しいことが好き:遊びと想像力】
【第6章 わけへだてのない親切:思いやりと利他行動】
【第7章 神聖な気持ちになる:死と霊魂】
【第8章 私は誰?:自意識】
【第9章 動物とおしゃべりしたい:言語】
【第10章 かぞえる:数の認識】
【第11章 野生の王国のテクノロジー:道具を使う】
【第12章 道を見つける:空間認識能力】
【第13章 芸術のための芸術:創造力と美的感覚】
【第14章 知能指数を考えなおそう:動物の能力】
エッセイということで、さまざまな動物のエピソードが紹介されています。
主に人間にとって身近な動物である犬猫や、人に近いとされる類人猿、知能指数が高い海洋哺乳類のイルカやクジラなど種類は多岐にわたります。
さらにはヘビやアリ・マンタやタコなんかにも触れられているのでそれだけのものをまとめてあるというだけでも中々面白かったです。
ペットを飼っている人にとってはごく当たり前であろう――動物にも感情があるということが、科学の世界ではまだまだ研究段階で。
いくつもの実験や動物たちの行動から、感情や知性をはかろうとしている様が語られているのです。
とはいえ、この本の著者は研究者ではなく、編集者?コラムニスト?なのでそのほとんどが引用になります。
そのため、巻末の参考文献や引用元の一覧が大量になっています。
それだけの数の本や文献に当たったというのはすごいことなんでしょうが、でもそれだけに触れられているのはごく表層だけなんだろうと思うとちょっと微妙な気分にもなりました。
慣用句として、人が動物を下に見ている表現は多々存在します。
が、この本を読むとそれらを改めなければいけないのではないか、と考えさせられました。
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