今日の恋のダイヤ/草川為
誰かの勇気が私に、私の勇気が誰かに繋がっている。
片思いの会社の先輩が姉と付き合い味目、諦めようとしてきた楡原。2人の結構が決まり、式に出るため気持ちを殺し空港へ向かうのだが…。空港を行き交う見知らぬ4人が影響を与え合い、前に進んでゆく連作オムニバス!!
ちょっと前に購入していたんですけど、ようやく読めました。
草川さんの作品って実はまだ紹介してないの結構あるんですが最新刊紹介って……、まあいっか。
【001便 楡原の場合】
【002便 鈴懸の場合】
【003便 栃木の場合】
【004便 菩提の場合】
【臨時便 ランチがお寿司の場合】
が収録されています。
あらすじにもある通り、誰かの勇気が誰かを後押しするオムニバスストーリー。
立場も状況も全然違う彼女たちがお互いに知らぬまま影響を与え合うわけです。
基本的に雑誌で1話だけ読んでも問題はないような形になってます。
ですが、4話全部がつながっているので、個人的には単行本で読んだ方がよさそうな話だと思いました。
AneLaLaに掲載されていたこともあり、ヒロインたちの平均年齢は高めです。
最年少であろう菩提さんがハタチそこそこくらいで、楡原さんが25歳。栃木さんが新人時代からの付き合いで6年立ってるってあったので20代半ば~後半、鈴懸さんに関しては年齢の表記がなかったんですがまあそれくらいかな、と。
草川さんがこういう現代ものでファンタジー要素ないの書くの珍しいなーと思いつつ読んでたんですが、作者あとがきによると本当にはじめてらしいです。
そりゃあ、珍しく感じるわけです。
オムニバスストーリーと言いつつも、全部をつなげてくるとは思わなかったのでちょっと驚きました。
こういう作品ってあんまり読まないんで、新鮮でした。
きっと草川さんじゃなければ買わなかったんじゃないかな。
惜しむらくは、楡原さんだけが片思いを吹っ切る話だったということかな。
皆に幸せになってほしいな、と思ってしまったので、彼女の前にいい人が現れてほしかったような気もしないでもないです。
きっとそこまで書いたら蛇足になると思うので、あれでいいんでしょうけど。心情的にね(笑)
帯によると、
【鈴懸】に登場した恋敵の彼女が、主役の「5年後のダイヤ」なる話が最新のAneLaLaに載ってるらしいので、続き(といっていいのかな?)が発売される可能性はありそう。
AneLaLaが季刊誌の上、新連載も抱えてるようなので続刊が出るとしても、まだしばらく先のことになりそうですね。
[1回]
COMMENT