八潮と三雲 3/草川為
八潮の家での同居生活が始まり、異様なテンションで浮かれる三雲だったが、仕事中に高熱を出して倒れてしまった。そこで三雲は、八潮から「おとなしく寝ていたら、わがままをひとつ聞いてやる」という嬉しすぎる言葉をかけられて――!? そして遂に、噂の“しー君”現る!!
昨日買ってきた『八潮と三雲』です。他の作品は間の巻をまだ紹介しきれてないので最新刊を買っても紹介しにくいんですよね。
早く追いついてしまいたいのですが、巻数が多いので中々難しいです。
あ、これで草川さんの作品は3つ目ですね。
カテゴリ作ります。
今回は三雲が熱をだしたり(7話)、しー君が登場したり(8、9話)、夫婦を演じてみたり(番外編 八潮と三雲と夫婦の仮面)と盛りだくさんです。
前巻で三雲の寝言で登場していた『しー君』の正体が明らかになります。
しー君ことシロは三雲がノラ自体に一緒に過ごしていた弟分。
三雲と似て美猫、そしていい性格してます。
そして、しー君は普通猫なんです。
三雲たちは九生の猫=命が九つある猫。
そして普通猫とは命が一つしかない猫で、九生の猫社会に入るためには特別許可として両手の指にリングをしなければいかなければならないようです。
三雲の命数が3である理由が仄めかされています。
九生の猫が人間界で人型をとるには、命をひとつ使わなければいけない。
そして三雲はまだ小さく弱かったしー君をまもるために命を使っていたようです。
さらに、八潮に助けられた経緯なんかも明らかになります。
三雲は人間に拾われたしー君の様子を何度も見に行っていて、その帰り道事故にあいそうになっていたところを九曜(=八潮)に助けられたってことらしいです。
しー君の気持ちがもうわかりやすい。
三雲には幸せになってほしい。
普通猫である自分では、三雲を置いて死んでしまうことが明らかだから、自分の力で三雲を幸せにするってことはあんまり考えていないよう。
確かに、三雲が強い女の子ですが、そういう精神的な面ではもろい部分がありそうですよね。
現在は自身のことを「シスコンなんだ」と評してるしー君ですが、きっと近い将来一線を越えちゃいそう。
まあ、血が繋がっているわけでもなんでもないんで、特に問題ないんでしょうけど。
個人的にこういう当て馬めいたキャラクターには頑張ってもらいたくなります。
「幸福喫茶三丁目」の安倍川弟とか、
「桜蘭高校ホスト部」の光とか、
「会長はメイド様」の陽向くんとか。
だって絶対ヒロインとくっつかないのとかわかるじゃないですか。
でも読んでる側としてはこういう子は嫌いになれないというか。
そんな感じ。
今回登場する猫たちは五野(ごや)、六呂。
肉球占い師のおばあさんも名前を更新してるのですが、名前出てないんですよね。
各話解説を読むまで気付けなかったのですが、占ってもらっている六つ花を確認したときには笑ってしまいました。
別れたほうがいいと思いますよ、あんな男。
あ、取立てには関係ないとはいえ、ネコTVアナウンサー九徳さんなんかも登場してましたね。
次巻発売は2012年新春。
ニセモノが現れたり、人間界から侵入者がやってきたりと盛りだくさんっぽいですね。
楽しみです。
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