ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 11 救出作戦/西義之
イサビの強襲に使者を召還し応戦するペイジ。だが発動された魔法律新ルールの影響でペイジの身体が!? 一方、攫われた今井の救出のため、毒島の遠隔魔法律により「箱舟」が潜む吼千峡へと潜入した梅吉と七面犬だったが!?
先月のうちに紹介しようと思っていたのに、紹介し損ねたムヒョロジです。
【第86条 血肉の契約】【第87条 救出作戦】【第88条 希望】
【第89条 1センチ】【第90条 使者と人】
【第91条 かすり傷】【第92条 契約締結】
【第93条 魔の根】【第94条 勇気】
ペイジVSイサビ、梅吉&七面犬VSミック。
前巻からの続きです。
連れさられてしまった今井さんはリオ先生を助け、ティキの魔の手から逃げていた、ってところだったかな?
それじゃあ、まずペイジ本部長の方から。
前巻で「使者に肉体を捧げることができる」という新ルールが適用されたんです。
煉に比べて肉体エネルギーの方が強いため使者がより強い力を使えるようになります。
ただし、やっぱりというかもちろんというか代償は存在します。
「使者同調」。使者との同調率が高いためにおきる現象で、使者が負った傷が執行人にもあらわれるというものです。
つまり、使者が死ねば執行人も死ぬ。
というか使者はそう簡単に死なないと冥王の登記のときにありましたから、使者が死ぬより前にただの人間である執行人が耐えられなくて死ぬんじゃないかと思うのですが。
まあいいや。
悪魔長けっこう好きです。
なんだろ、こういう素っ気ないように見えて実は……、ってキャラクター大好きです。
ラストの「悪魔が情けたぁ」のあたりでああ好きだな、と。
ヨイチが調査官として、ペイジの下で働くに至った経緯も描かれています。
ヨイチもまた、禁魔法律に走ったエンチューをとめたいと思っていての行動だったのです。
皆にああまで思われていることに気づかず、暴走を続けているエンチュー……。
それだけ傷が深いってことなんでしょうけどね。
続いて、ムヒョ一行VSミック。
毎回のように思うことなんですが、この作品におけるヒロインってビコでもナナちゃんでもなく、ロージーですよね。
特に違和感ないのは彼がオトメンだからなんだろうなぁ。
だから、涙をうかべての決意だとか、梅吉との約束だとかそういうのも「ロージーだしね」ですんでしまうというか。
閑話休題。
ムヒョ一行とはいうものの、人間たちは陸路を走っているためまだ吼千峡には到着していません。
実際に戦っているのは毒島さんの遠隔魔法律でとばされた梅吉と七面犬。というか七面犬に攻撃手段はないはずなので、戦闘要員は梅吉のみ。
しかも梅吉が使える技は1つだけでその竜車輪にしたところでそこらの悪霊の1体や2体ならともかく、箱舟相手には通用しないようなレベルのもの。
圧倒的な戦力差に、いかにして今井さんを救出するかに焦点はしぼられます。
あと1センチで届くのに、目の前にいるのに、ってところには「あぁ!!」と内心思ってました。
リオ先生が今井さんに「あなたのパートナーを」云々とか言っているのを読んで、そういやそんなことあったなぁ、とか思ってました。
今井さんの初登場は魔監獄で、彼女のパートナーをつとめていた魔法律家はソフィーに殺されたんでしたっけ?
すっかり忘れてました。
ロージーとの約束を守るため、梅吉は今井さんを救うため、ミックに挑みます。
ミック自身への攻撃は無効。剣を叩きおらないといけないわけですが、その剣も魔の根というものがしこまれているため、その部分を破壊しなければ何度でも復活するというちょっとめんどくさい相手です。
ミックとの戦いの最中、ムヒョと毒島さんは肉体契約を結びます。
そうすることにより、七面犬は無機物にも変化できるようになり、梅吉のスピードはさらに増します。
が、それでもミックと梅吉たちの間には埋められない差があって、いったいどうなってしまうのだろう、とはらはらさせられました。
最後はロージーの発想で遠心力を使った攻撃をしかけて、ミックの持つ剣の魔の根を破壊したところで終了。
こういう弱いキャラクターが強いやつ相手に勝利をおさめる話ってテンションあがりますよね。
【番外編】
冬の増刊に掲載された短編。
ロージーがオトメンすぎる!というかただ単にガキなだけなのか?
ぶっちゃけいい年した男がとる行動としてはかなり痛いです。
でもまあ、ロージーだしな、で納得してしまう……。
もう恒例といってもいいかもしれませんね。魔人探偵脳噛ネウロのネウロも登場します。
作者のコメントで、「ポスターはコラボだった」とあるんでGO!GO!ジャンプ確認してみたら本当にコラボってました。
こんなのあったんだなぁ、すっかり忘れてましたけども。
次巻は今井さん&リオ先生救出かな?
でもミックを倒したとはいえエンチューもティキもいるし、いったいどうなるのでしょう。楽しみです。
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