七つの封印 4 黒い月の魔女/カイ・マイヤー(訳/山崎恒裕)
月食であたりが闇にのまれたのは、ほんの数分のことだった。
ギーベルシュタインの街は、ふたたび満月の冷たい光に照らされた。
しかし、さっきまでとはなにかがちがう……。
トゲだらけの枝を背中からふきださせた、ぶきみな化け物が、キラとリーザ、そしてクリスとニールスを窮地に追い込む。そこで彼らを待っていたのは、危険な月の魔女であった。
月の魔女がたくらむ恐ろしい計画とはなにか?
魔女に立ち向かうキラは、とんでもない要求をつきつけられる……。
図書館で借りてきました。
表紙の魔女がなんかエロくみえるのはボディーラインが綺麗にわかるからですかね。
今回の舞台は再び、ギーベルシュタインに戻ります。
いきなり、キラが子守をしているところから始まります。
前巻はそれなりに楽しめたのですが、今巻はあまり楽しめませんでした。
多分、キラがあまり好きじゃないからかな。
この作品における主人公はキラ、クリス、リーザ、ニールスの少年少女4人組。
その中でもメイン主人公となるのはキラな訳ですが、私どうにもキラにまったくといっていいほど感情移入できないんですよ。
だからなのか、彼女視点が多いと微妙な評価になってしまうんだと思います。
今回登場する化け物はタイトルにもある「月の魔女」。
そして、「月男」です。
「月男」っていうのは、日本でいう「餅つきするうさぎ」です。
あれです、月の模様が何に見えるか、ってところからくる伝説です。
「月男」は本来休まなければならない日に休まずにたきぎを集めていたために、罰としてたきぎを背負った姿のまま月に送られてしまった――というそういう話らしいです。
以前のコウノトリの時も思いましたがこういうのを読むとお国柄が出ますね。
月の見方が各国で違うというのは知っていましたが、この「月男」という解釈は今回はじめて知りました。
今回、月男を月へ送り返すことに成功したキラたち。
しかし、それは月男の琴線に触れてしまったらしく、復讐を誓っています。
そして、月の魔女に関してはほとんど謎のままですね。やっつけても追い払っていません。
むしろ自分から帰っていった感じなので、こちらも再登場の可能性はありますね。
次巻は外伝とのこと。またそのうち借りてきます。
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