ドラゴンラージャ 4 要請/イ・ヨンド(訳/ホン・カズミ)
首都バイサスインペルは、はなやあな祝祭日。宿でくつろいでいると、ペテン師が現れたが、ネリアの大胆な行動で、追いはらうことに成功した。翌日、イルリルが去り、ついに王城で国王に謁見する一行。ところが、国王の関心事は、隣国ジャイファンとの戦争のことだけだった。ため息をもらしたカールは、国をゆるがす事実をゆっくりと語りはじめる。
首都で待ちうけていた運命の扉。国家をこえた因縁が大陸を飲みこむ!
図書館で借りてきました。
毎度のことながらこの本分厚いです。
私がこの作家さんに慣れたってこともあるんでしょうが、物語の内容がなかなかおもしろくなってきたので今回は結構すらすら読めました。
今回は
【第5章 復讐の黒い手】がまるまる全部と、
【第6章 トップメイジ】のはじめ2幕が収録されています。
長かった旅もようやく目的地・首都バイサスインペルに到着します。
彼らの旅路でさまざまなことが起こったので忘れてしまいそうになりますが、彼らの旅の目的は「首都に赴き王にホワイトドラゴンが負け、人質がとられたことを報告し、身代金を借りてくること」だったはず。
フチたち――というかカールか――は意外とすんなりと国王と謁見することが出来ました。
なんでも、ドラゴンについてはまず国王に報告しなければいけないらしいです。
しかし、国王がいい加減というかなんというか。
前巻で登場した放蕩元王子キルシオンの言葉からして、もっとすばらしい人物なのだろうと思っていたのです。
が、キルシオンと国王が最後にあったのが、6年前らしいのですが、それだけあれば人は変わってしまえるものですからね。
仕方ないとはいえ、落胆してしまいます。
カールの頭の良さはわかります。でも、それをああいう形で利用しようとするのはちょっといやですね。
普段優しい、というか冷静な人が怒ると怖いです。
そして、パーティメンバーも入れ替わっています。
イルリルは自分の目的地であるデルハーパに向けて旅立ちます。
スパイであり捕虜となっていたウンチャイは国王に引き渡されます。
キルシオンと合流し、行動をともにすることになります。
再登場するとは思っていましたが、まさかこんなに早いとは。
今回再登場したのはキルシオンだけでなく、2章で登場したアフナイデルやエクセルハンドもまた登場しています。
まさか、こんなに重要な人物だとは思いませんでした。
やっぱり、登場人物紹介載せて欲しいです。
その巻で登場する人物よりも以前に登場した人物の基本的な情報を載せてくれた方が読む側としてはありがたいです。
長い物語なだけあって、登場人物もそれなりに多いですし、初期に登場したキャラクターを最後まで細かく覚えていられる自信がありません。
そして、キルシオンの目的であった魔法剣の鞘を買いに行ったところで大変なことが明らかになります。
それは、宝石が出回っていないということ。
その理由はドラゴンが目覚めようとしていて危険なためドワーフたちが採掘をやめていたから。
クリムゾンドラゴン・クラドメッサが目覚めたらどうなってしまうのかわかったものではありません。
だからハルシュタイル家の最後のドラドンラージャであるだろう赤毛の十代後半の少女を探すことになるようです。
思っていたより簡単に首都についたな、と思ったのですが、これから先もまだまだ波乱がありそうですね。
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