ドラゴンラージャ 9 予言/イ・ヨンド(訳/ホン・カズミ)
カーンアディウムでオークとの戦闘にまきこまれたフチたち。ネクソン一行が城の外でオークにかこまれているのを発見し、ひとまず救出することに。だが負傷したフチが、ネクソンとともにオークに捕まってしまった。再びオークが城にむかうと、フチとネクソンは二人きりになった。記憶をたどるネクソンがある伝説を語りだす。
<八つ星>に秘められた真実の物語。
種族の創生と死滅を決定するものとは…!?
図書館で借りてきました。
カールが想像していたより、中年でなんか妙な気分です。
まあ、これくらい“オジサマ”の方がいろいろ都合がいいんでしょうけど。
今回は、
【第11章 前を見るがうしろを考える】
【第12章 不吉な予言】
が収録されています。
12章はきりのいいところで終わっているので、きっと次巻には続かないと思います。
今巻を読んで、今までうざいと思っていたネクソンに対する考え方が変わりました。
彼がああなってしまったのは自業自得でしかないけれど、彼を形成するものの5分の3が失われてしまった今、ひどくあわれで。
攻撃してくる意思がなく、去っていったことを考えるとこれから先出てくることはないのかなー。
それにしてもネクソンが語った<八つ星>がよくわからない。
こういう哲学めいた話は好きでも嫌いでもないんですが、この作品は特にそういう話が多いので、読んでいて訳わかんなくなってくるのも確かです(笑)
そして、ハルシュタイン侯爵にレニの存在がばれてしまいます。
ハルシュタイン侯爵にとって最後のドラゴンラージャであるレニは、最高の道具。
娘として、血をわけた子どもとしてみていないんですよ。
同じく娘としてみられていないエポーニンとの対比もあって、すごく酷いなと。
エポーニンはドラゴンラージャであるデートリヒの姉であるが故に引き取られただけなんですよね。あくまでついでしかないんですよね。
だから、いてもいなくてもどうでもいい存在でしかない、と。
タイトルにもなっている『予言』。
占い師によるもののとネクソンによるもの。その両方を意味していることは簡単にわかります。
フチの選択が大事になってくるらしいのですが、いったいこれから先何が起こるのか……。
それにしても、クッキー買ったときのやりとりは普通にフチがすごい。
「そのパンで、オレの金を買ってかないか?」(p273)
ですよ?フチって16歳ですよね?
この年でこれっていろいろ大丈夫なんだろうか、と不安になってしまいます。
でもアンパリンの占いによると、フチはジェミニにしっかりつかまれているらしいから大丈夫なのか(笑)
次巻タイトルは友情。
そろそろイルリル復活するんでしょうか?いったいどうなっていくのかな。
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