ライオンボーイ 消えた両親の謎/ジズー・コーダー(訳/枝廣淳子)
一生、忘れられない冒険になる!
ライオンボーイ2 奇跡の翼/ジズー・コーダー(訳/枝廣淳子)
海に浮かぶ街、消えた国、革命、アレルゲニーの謎……。
ぼくは、なにがあってもあきらめない!!
ライオンボーイ3 カリブ海の決闘/ジズー・コーダー(訳/枝廣淳子)
冒険は少年を大人に変える
世界中の親がもっとも子どもに読ませたい物語
ついに感動の完結巻!!
図書館で借りてきました。
読むのに2日かかってしまいました。
3連休の内、1日使えば読みきれるかな?と思ったけど普通に無理でした。
まあ、いくら児童書といえども450ページ×3冊ですから仕方ないかな。
全3巻の近未来を舞台にした冒険ファンタジーです。
猫語を話すことができる主人公の少年・チャーリーが突然いなくなった両親を探し、冒険する話です。
途中でサーカスのライオンや悲しい生き物を助け、革命の手助けをし、自分たちを狙うやつらをやっつけたりと結構盛りだくさんな内容です。
正直、近未来要素はかなり薄めです。石油燃料の枯渇、電気自動車の普及、国の衰退などなどそういうところで「そういやこれ近未来だっけ」となるくらい。
読んでいて驚いたのが、イギリスの作品なのに、多神教について言及していたことでしょうか。
「え、キリスト教圏じゃん」とちょっと首をかしげていたのですが、読んでいって謎は解けました。
というのも、この作品の製作方法がかなり変わっているんですよ。
この作品は母娘の共著で、寝物語として想像を膨らませていたものを小説にしたってことらしいんです。
黒人と白人のハーフである娘が基礎を作っているということもあり、両親の知識をきちんと受け継いでいるということなんでしょう。
なんだかそれは素敵だな、と思いました。
挿絵は天野喜孝さんなんですけど、これ結構豪華です。
まず口絵として表紙の元絵があるんです。
さらに挿絵の数もかなり多い上、中にはカラーのものも多々ある、と。
口絵ならともかく、挿絵がカラーって中々ないですよね。
ご都合主義っぽいな、と思うところはありましたが(ボリス王とかニヌーとかね)、それなりに楽しめました。
1度目の若ライオンとチャーリーのお別れにはちょっと涙ぐんでしまいました。
仲良くなっていった1人と1匹だったけど、いつまでも一緒にいるわけにはいきません。
ライオンたちは故郷に帰りたいし、チャーリーは両親と再会したいわけですから。
2巻の最後で旅の目的であった、「ライオンたちを故郷に送り届けること」「両親と再会すること」の両方をかなえてしまったので、3巻はいったいどうなるのだろう?と途中不安になってしまったんですが、再会したところでそれは安全でもなんでもなかったんですよね。
一家を狙うコーポラシー社をどうにかしない限り、彼らに平穏は訪れませんから。
最終的に、みんなをコーポラシー社の呪縛から解放してめでたしめでたし。
最後、箇条書きで駆け足だったのはちょっと残念でしたが。
とりあえず、この物語の中でも1、2を争うくらい功労者であるセルゲイが幸せになれそうなのは嬉しい。
久しぶりにガッツリ小説読んだな、と達成感が味わえました(笑)
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