怪異名所巡り 神隠し三人娘/赤川次郎
皆様を幽霊と呪いの怪異名所にご案内いたします。
大手バス会社をリストラされた町田藍。
再就職先は、弱小観光バス会社の「すずめバス」。
出社していきなりきたのが<幽霊見学ツアー>の担当だなんて。
幽霊と呪いにめっぽう強い霊感バスガイドの藍が、社運を賭けたインチキツアーで大活躍する新シリーズ!
図書館で借りてきました。
そういやこのブログで赤川次郎さんの作品を紹介したことってなかったんですねー。
私がはじめて読んだ大人向けの小説は赤川次郎さんの
『手首の問題』でした。
当時小学生(確か3、4年)ですよ。どう考えてもおかしいですよね。
赤川次郎さんの作品をはじめてに選ぶのはいいでしょう。でもなんでコレ?と。
もうちょっと読みやすいシリーズがいっぱいあるのになぁ、と今でも思います。
閑話休題。
『心中無縁仏』
『神隠し三人娘』
『しのび泣く木』
『怪獣たちの眠る場所』
『未練橋のたもとで』
の5話が収録されています。
主人公の藍がHバス(多分というか絶対はとバス)をやめて、再就職先であるすずめバスで様々なツアーに参加し、そのたびに幽霊などの不思議な存在と接触していく話です。
非常に読みやすいです。
赤川次郎さん自体、コバルト文庫でシリーズを書かれていたりもするほどですし、元々作品が軽めのものが多い方なんですけどね。
君原さんと藍のコンビが好きです。
君原さんってのすずめバスの運転手でイケメンらしいです。年齢は明らかにされてないのかな?
女子高生たちに「サインしてー!」とかねだられていたことを考えると20代後半から30代前半くらいかな。
『怪獣たちの眠る場所』で語られていた怪獣たちの見た目の話にちょっと考えてしまいました。
怪獣たちは一目で悪役とわかるようにと醜く作られているけれど、見た目だけで『善悪』の判断を下すことなどできやしない。
醜いやつをやっつけていいと思い込ませてしまったのではないか?って話です。
それはないんじゃないかなー、と私は思います。
子どものうちは確かにそう思うこともあるでしょう。でも、大人になるうちにサンタの正体を知るように自然と理解していくものなんじゃないのかな、と。
中にはそういう思考を持つ人もいるでしょう。でもそれは、社会が悪いとか云々というよりも個人の資質の問題だと思うのですよ。
凶悪犯罪が起きたときにゲームや漫画の影響がどうの、とか騒がれるのと一緒。
多くの人間が同じものをプレイしたり読んだりしているけど、事件を起こすのはそのうちのほんの少しの人数でしょう?と。
なんかマジメに語ってしまいましたね。すいません。
おもしろかったです。
簡単に読める話なので、本を読むことになれていない人でも楽しめるかと思います。
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