よろず占い処 陰陽屋の恋のろい/天野頌子
王子稲荷のふもとの商店街、ホストあがりのイケメン毒舌陰陽師が営む占いの店「陰陽屋」は今日も細々営業中。ある日かけこんできたのは、アルバイトの妖狐高校生瞬太のクラスメイト。
文化祭の演劇でのヒロイン役を狙って争う女子二人からの依頼は、不穏な雰囲気で……。呪詛や晴れ乞い、離婚の調停、素人手相占い指導まで、よろず占い処に依頼人の訪問は絶えず。瞬太の恋の行方、祥明対いわくつきの母との攻防戦も気になる大好評シリーズ第三巻!
だいぶ前に買っていたのですが、ようやく読めました!
これで天野さんの作品が3つ目になるので、カテゴリ作りますね。
今回は4話が収録されているんですが、連作中短編とでもいえばいいでしょうか。
すべて文化祭の前後を描いた話です。
【第1話 ガールズ・ウォーズ 夏の陣】
あらすじにあるヒロインを巡る戦いの話。
正直、醜かったです。
女子に大人気の“玲様”とタイタニックをやりたいってのはまあいいでしょう。
でもそれに関して呪いやら裏工作に頼ろうとするってのはどうなの?と。
というか陰陽師=呪って常識じゃないのかな?
私がそういう本を読みすぎて知識が偏っているんでしょうか……。
最終的にああいうオチがついたのは彼女たちにとってもよかったんじゃないでしょうか。
【第2話 晴れ乞いは喉ごしさわやか】
雨の影響でビールが売れないから晴れ乞いを頼まれる話。
なるほどと思ってしまいました。
確かに「雨乞い」は聞きますけど「晴れ乞い」って言わないですよねー。
そして、京都の貴船神社に関しては
少年陰陽師を思い出してしまいました。
結局は天気の問題だったので、時間が解決してくれました。
【第3話 呪いのマンションの化けギツネ】
祥明の友人・槙原さんの妹・倫子の離婚騒動の話。
家にいるとイライラしてしまい、家に居着かなくなってしまった旦那さんに浮気を疑うんですが……という話です。
マンションの人、みんなって話だったんで、私は、傾いているか塗料に何か原因があるのかなぁ、となんとなく予想していたんですが、見事に外してしまいました。
【第4話 片思い男子占い店】
文化祭の話。
新聞同好会と教育実習生に恋してしまった友人のために、祥明にならい手相占いの店を行います。
江本くんと瞬太の恋が非常に可愛らしかったです。
瞬太の恋は、三井さんに正体を明かすことからしないといけないわけですが、瞬太が気付いていないだけできっとみんなにばれてるんですよね、きっと。
だから、三井さんは瞬太が言ってくれるのを待っていたって感じ。
そして、前巻で匂わされていた病院の狐。
その正体も明らかになっています。
結論からいうとその人は狐ではありませんでした。
しかしながら、その人のおじいちゃんが狐だったんだとか。
その血を引いているからなのか、かなり身が軽かったというわけですね。
残念ながら、おじいちゃんはすでになくなっていて話を聞くということは出来ませんでした。
さらには、あのぶっ飛んだ祥明の母も来襲したりして今回はかなり詰め込まれた話でした。
厚みがあるだけありましたね。
また続きが出るのだと思うのですが、楽しみです。
[1回]
COMMENT
No Title
Re:No Title
瞬太の恋の行方は確かにどうなるのか楽しみですね。
でも3巻を読んだかぎりでは、友人としてなのかもしれませんが、三井さんもまんざらでもなさそうです。
このシリーズのもうひとつの見どころである「仲間(狐)探し」。
私はそちらも気になっていました。
コメントありがとうございました!
No Title
Re:No Title
コメントありがとうございましたm(_ _)m
No Title
Re:No Title
作中でも言及されていましたが、小中が一緒だった子たちは瞬太=きつねってことは周知の事実のようですから、周りの子はそういう子なんだと思っていました。
コメントありがとうございました。