臨床犯罪学者・火村英生の推理 アリバイの研究/有栖川有栖
大阪のホテルで起きた女性殺害事件。その容疑者が主張したアリバイ――その証拠は、推理作家・有栖川有栖と撮った写真とサイン色紙。証人となってしまったアリスは、大阪府警の要請により、盟友で切れ者の犯罪学者・火村英生と、容疑者のアリバイ検証に挑む!(「三つの日付」)ほか、女子大生と火村&アリスの手に汗握るやりとりが見物の「わらう月」など、ロジカルな推理が光る傑作揃い。面白さお墨付きの著者厳選作品集!
先日購入したビーンズ版・火村シリーズです。
STシリーズも読みたいと思いつつ読めてないんですが……。
【三つの日付】……
英国庭園の謎
【わらう月】……
ペルシャ猫の謎
【紅雨荘殺人事件】……
絶叫城殺人事件
【不在の証明】……
白い兎が逃げる
【長い影】……
火村英生に捧げる犯罪
が収録されています。後ろは初出本です。
今回、見事に初出はバラバラですね。
『火村英生に捧げる』のみ、このブログでは紹介していませんが、ハードカバー発売当時、図書館で借りて読んではいます。
前巻の感想書いてる時には、コミカライズにあわせて館モノかな?とか書いてるんですが、実際はアリバイでした。
確かに、密室・暗号・アリバイってミステリでは定番ものですもんね。
館モノよりは取り扱いも多いですし。
今回収録されてる作品は、
【長い影】以外はだいたい覚えてました。
【わらう月】に関しては麻々原さんもコミカライズされてますしね。(
ブラジル蝶収録)
【三つの日付】は赤星さんが登場するので印象に残っていましたしね。
ただ、ビーンズ版しか読んでない読者からしたら「誰?」ってなること請け合いですが。
赤星さんについては、
海のある奈良に死すをご覧くださいとしか言えないです。
今までと同様、今回も当時のままで収録されているので今現在の状況とは微妙に違ったりします。
有栖川さんも後書きでふれていましたが、殺人の時効が15年ってやつとかですね。
【三つの日付】の日付とかもかな?
92年の三年後とかですから執筆は95年とかかー。
改めて時代を感じますが、基本的に気にせず読めます。
巻末の初出は文庫版であり、文庫化される前にノベルスなりハードカバーなりで発売されてること、さらにものによってはそれ以前に雑誌で発表されてることを思えばそれくらい古くてもおかしくはないんですけどね。
次は、この短編選出方式ではなく長編。
有栖川さんのあとがきでは長編としか記載はないんですが、巻末の紹介?によると、次は
スウェーデン館らしいです。
発売は秋とのこと。
スウェーデン館はラストがちょっとあれすぎてあんまりいい印象ないんですが。まあ、楽しみにしたいと思います。
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