代書屋ミクラ/松崎有理
23歳男子、脳内失恋数えきれず
依頼人たちは、くせ者ぞろいの難アリ系、、 彼らの研究論文の完成めざし、日々奔走。 救いは、なぜか仕事のたび出会える素敵な女性。 そんなミクラに、しあわせは訪れるのか?
心ゆるくなる連作短編集
北の街・蛸足大学を卒業したミクラは、先輩 に拾われて「代書屋」稼業を始めたばかりの見習いだ。その内容は、研究者のため、彼らの書く論文を代わりにまとめること。新しい依頼が舞いこむたびに、なぜか素敵な女性と出会ってしまうミクラだが、依頼者は曲者揃いで内容も厄介なものばかり。果たして、恋も仕事も成功できるのか? 第1回創元SF短編賞を受賞した新鋭の、ユル~くてほっこりした物語。
図書館でタイトルと代書屋という設定に惹かれて借りてきました。
はじめて読む作家さんです。
【第1話 超現実的な彼女】
【第2話 かけだしどうし】
【第3話 裸の経済学者】
【第4話 ぼくのおじさん】
【第5話 さいごの課題】
が収録されています。
ストーリーはあらすじにもあるとおり、主人公の青年・ミクラが、代書屋として様々なジャンルの研究者たちの依頼を受け、依頼をこなす話。
なぜ、代書屋なんてものが存在するのかというと通称『出すか出されるか法』――正式名称『大学および各種教育研究機関における研究活動推進振興法』というものが存在するから。
ざっくり説明すると三年以内に一定以上の論文を発表しいてない研究者はクビにするよ、というもの。
有名雑誌Aに載ったら100ポイント、マイナー専門誌Bなら30ポイント付与されて、3年以内に100ポイント越えしないとダメ。
みたいなことらしく、マイナーだったり時間のかかる研究をしている人々にとっては死活問題、ってことらしいです。
設定はおもしろいです。
もっとがっつり恋愛要素が絡んでくるのかな?と思って読みはじめたんですが、帯にもあるとおり「脳内失恋」なんですよね。
そのほとんどが女性にたいしていいなと思ってるだけで終わってるというか。
遠回しにアプローチしても、彼女たちにはすでにいい人がいたりするわけで、結局ミクラは彼女たちにとってはせいぜいただのいい人レベルなんだろうなぁ、と。
正直、脳内神のアカラさまとか、作中でいくつも登場する歌とかそういうのに一気に冷めてしまった印象があります。
さらりと読める作品ではありますが、ごめんなさい。記憶には残りません。
この感想書くのにも結構登場するアカラさますら思い出せなくてパラ見したレベルなんで。
ミクラが代書することになる研究テーマはがちらっと語られるんですが、読んでる最中はミクラ同様、おもしろい研究テーマだなとは思います。
ですが、読み終わった今それが何だったのか本をみないとほとんど思い出せないです。
多分、パラ見したら「ああ、あれだ」となるレベル。
おもしろい設定だったんですが、続きは出ないかな?
出たとしても自分では絶対買わないし、図書館にあってたまたま目についたら借りるかも?って感じ。
積極的に読もうとは思わないでしょう。
[0回]
COMMENT