The MANZAI 3/あさのあつこ
漫才コンビ結成を拒否し続ける瀬田歩。彼はある日、病院の廊下で萩本恵菜を見かける。暗い表情で歩く美少女、メグの身に、いったい何が? 一方、歩を口説き続ける秋本貴史も難局に直面していた。特設ステージでの漫才を目論んでいた夏祭りが、中止になりそうなのだ。歩、貴史、メグ、それぞれの想いを乗せ、夏の日は過ぎゆく――。
大人気青春小説シリーズ、待望の第三弾!
<解説・加納朋子>
結構久しぶりのThe MANZAIです。
これの続編。
前巻で「夏祭りの特設ステージで漫才をしよう!」と誘われてたんですが、正直な話あんまり進んでません。
冒頭で漫才をしようと秋本くんに誘われ続けて、いろいろあって歩くんが漫才をすることを決意し、皆で準備して会場へ向かう――ってところで終わりです。
いつものことながら、ナチュラルに歩くんを口説く秋本くんがすごい。
ホントすごいよなぁ、秋本くん。
けど、歩くんはメグが好きで、メグは秋本くんが好きで、秋本くんは歩くんが好きで。
なんて不毛なトライアングル……。
しかも今回さらにややこしくなるんですよね。
それというのもメグの父親と秋本くんの母親が再婚するかもしれないから。
メグがメグらしくなくぐるぐるしちゃうのも仕方ないですよね。
もともと妹のような存在としてしか秋本くんに見られていなくて。ずっと想っていたのに秋本くんは転校してきた歩くんにぞっこん。
そこでもし、再婚してしまったらどんなに頑張ってもメグと秋本くんは結婚することは出来なくなる。
うん。メグの立場で考えるときついですね。
まあ、「お互いちゃんとしてれば同性でも」とか言ってるくらいだから、血が繋がってないんだし事実婚?くらいならできそうですけどね。
もしくは開き直って兄弟ってことは一生そばにいられるととるか。
おばさんがどういう返事をするか。返事は4月まで保留されるらしいので最終巻までには明らかにされてるんじゃないかな?と思います。
まだ読んでないので楽しみにしていたいと思います。
歩くんが言っていた「子どもは大人の都合に振り回される」ってこと。
そのとおりだな、と。
義務教育中は特に顕著ですけど、大人がダメって言ったら子どもが我を通せることって少ないと思うんです。
秋本くんのように前向きにとらえることは中々出来ないです。
大人になった今は今でいろいろ思い通りになりませんが、子どもにとって大人の存在は大きいんですよね。
メグのために、メグを笑わせるために、漫才をすることを決意した歩くん。
カッコいいんですが、歩くんの報われなさが可哀想でもあります。
きっと、歩くんはメグの笑顔が見れるだけでも喜ぶんでしょうが、もう少し何かゴホウビがあってもいいんじゃないかなーと思います。
次巻で漫才する様子が描かれるのかな?
楽しみです。
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