アイスクリン強し/畠中恵
ビスキット、チヨコレイト、アイスクリン、シユウクリーム、スイートポテト。南蛮菓子から西洋菓子へと呼び名が変わり、新たな品々が数多登場。
そんなスイーツ文明開化の東京で、孤児として生まれ育った真次郎は、念願の西洋菓子屋・風琴屋を開いた。
そこには今日もまた、甘い菓子目当てに若い元幕臣の警官達がやってくる。菓子作りの修行に精を出したい真次郎に、厄介事が次々と……。
これで畠中恵さんの作品3つ目なのでカテゴリ作りました。
この作品、発売当時から気になっていたのですが、今日ようやく図書館で発見して借りてきました。
表紙がかわいい。
しゃばけシリーズもかわいいですけど、それとはまた違ったかわいさですね。
明治が舞台の短編連作。
思い返してみると畠中さんって短編連作多いですね。
作品全体を通しての大きな出来事がいろんなところに散りばめられていて、各話の事件?を解決していくうちにいつの間にか大きな出来事に迫っている、っていうかたち。
こういう形ってなかなか読みやすくて好きです。
年号が明治へと変わり、青年・真次郎ことミナが洋菓子屋を開こうとしているところからはじまります。
初っ端で、明治になって起きた出来事が羅列されていくのですが、私歴史にまったく明るくないので「へえそうなんだ」で読み飛ばしてしまいました。
中学の途中で転校したため歴史習わなかったんですよね。
小学校は単元ごとに覚えて忘れていたので意味がなく、高校は自身に基礎がないことが分かっていたので歴史を避けていましたから。
自分でもダメだなぁと思います。
閑話休題。
主人公って真次郎でいいんでしょうか?
正直、途中途中影がうすいのでちょっと疑問に思いました。
沙羅さんが可愛い。
真次郎にプレゼントされたリボン(洋菓子の包装に使われていたもの)をとられて元気をなくしたりしているんですが普通に可愛い。
沙羅さんにとってあのリボンは真次郎にプレゼントされたものだから落ち込んだのであって、安価なものだとからかわれたわけじゃないんだろうな。
けど、真次郎は気づいてないなぁ…。真次郎は人の好意に疎そうです。
園田さんがすごく気になります。
家柄もそれなりによく、剣(サーベル)の腕もたち、長身美形なのに、短気で暴走したら止まらない。
傍から見るとなんともおもしろい人ですね。
物語序盤では「暴走したら大変なことになる」としか語られていなくてどうなるのか気になっていたのですが、最後の最後で暴走してこういうことか、と納得しました。
うん、世話する方は大変ですね。
沙羅さんのお父さん・琢磨さんの手紙の答え。
作中では若いものがどう動くかが見たかった=正しい答えはない。
ってことになっていましたが、私は沙羅さんの婚約者なのかなーとちょっと深読みしてしまいました。
自身の会社がどうにかなった場合でも娘と二人生きていけるような若い男、そして娘が「この人となら」と思ってくれるような人に手紙を送ったのかな?とはじめ思ったんです。
でも、若様会がどれくらいの人数いるのかちょっと定かじゃないんですけど、結構な人数に送ってるみたいだし、違うなと途中で気づきました。
まあ、沙羅さんなら婚約者の一人や二人自分でどうにかしそうですけど。
この話、これで終わりなんでしょうか。
いろいろ気になる点が残ってますし、続いてもなんら問題なさそうですけど。
普通におもしろいし、シリーズ化してくれないかな。
続きが出るのならぜひ読みたいです。
明日は、何を読もうかなぁ。
まだ読んでないラノベって何あったかなぁ。
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