ギヤマン壺の謎 名探偵夢水清志郎事件ノート/はやみねかおる
l黒船あらわる時代。長崎の出島で、効果なギヤマンの壺が蔵から消えた。“密室”の謎を鮮やかに解いてみせたのは黒ずくめの怪しい男夢水清志郎左右衛門だった。土佐弁の愉快な侍と道中をともにし、江戸に着いた彼は三姉妹が大家の割長屋で暮らすことに。みんなを幸せにする夢水シリーズ、痛快番外大江戸編!!
実はけっこう久しぶりな夢水清志郎シリーズです。
はやみねさんの作品自体は結構読んでるのですが、ここ最近都会トム読んでましたからね。
今回は番外編ではありますが、上下巻なので次巻は近いうちに読んでしまいたいと思います。
今回は小さな謎がたくさん詰め込まれています。
読んでいて「こんなに一杯あったっけ?」と思ってました。
でも、その全てが伏線になるんじゃなかったかな。
おおまかなストーリーは覚えているのですが、細かなところは忘れてしまっています。
今回、亜衣ちゃんたち三姉妹やレーチ、伊藤(真里)さんみたいなシリーズ既存キャラだけではなく、歴史上の人物も登場しています。
大河ドラマとかで主役はれちゃうような人物たちなのですが、その人たちの生き様を全肯定することはない。
特に新撰組なんかはその傾向が強いですね。
巧之介さんのセリフに全てが込められているように感じます。
「どんなに正義のためであっても、下手に刀を使えば、命が消えます。それでは、不幸が生まれることがあったとしても、幸せが生まれることはありません」(p147)
「幸せ」。これが夢水シリーズにおける最重要テーマなんですよね。
教授が何度も言っているとおり、名探偵っていうのはみんなが幸せになれるように事件を解決する人のこと。
とても深いなぁ、と思いました。
梅太郎さんの正体はこの時点ではまだ明かされていません。
でもこれってあの人ですよね。土佐弁で銃を使う人物……。
あれですよ、最近ジャンプ本誌で銀魂に何十巻ぶりに再登場したあの人のモデルとなった人物ですね。
まあこの人のことは次巻でもう少し語られると思うので、あんまり触れないでおきます。
あとはそうですね。
怪盗九印についても少し触れておきましょうか。
上巻の時点では名前だけしか出ていませんが、はやみねさんの作品が好きな人なら「あれ?」と思う名前ですよね。
夢水シリーズと両翼を担うといってもいいでしょう。怪盗クイーンシリーズ。
九印とクイーンの関係も次巻で明かされるのかな。
まあ、私クイーンシリーズって初期3作くらいしか読んでないので、最近の話まったくわからないんですけどね。
図書館で購入してくれないんですよ……。なので夢水シリーズ同様、クイーンシリーズの文庫化も首を長くして待ってます。
あとがきでも触れられていますが、次巻はレーチが江戸にやってきたり、江戸城を消したりと大騒動!
何度か読んでますが、細かいところは忘れてしまっているのですごく楽しみです。
[0回]
COMMENT