お面屋たまよし 七重ノ祭/石川宏千花
魔縁丸が鳴く――
戦の世に生まれ落ちた人々の切なる願いが、新たな悲劇を呼び起こす
読みだしたら止まらない!時代ファンタジー
炎上する城から脱出し、約束の地・百蜂ヶ岳を目指す藍姫とし七人の従者たち。追われる身の彼らが、面作師見習いの太良と甘楽と出会うとき、新たな希望と絶望が訪れる。自分痛いの誰かになれる特別な面、妖麺がつむぎだす奇妙な江西を描いた、時代ファンタジー第4弾!
あけましておめでとうございます。
更新が本当に不定期になってしまって申し訳ありません。
今年もきっと不定期になると思いますので、思い出した時にでも来ていただけると幸いです。
図書館で借りて来たんですが、実はこの作品期限内に読み切れなくて。
2連続で借りてしまいました(笑)
最近読み切れない作品ばかりで感想書けないことが多いのでいい加減どうにかしたいところですが、難しいですね。
【他人のふり】
【小天狗たちの争いごと】
【七人の従者たち】
の3編が収録されています。
前作までと同様、最後の1つがちょっと長い感じです。
まずは
【他人のふり】。
意地っ張りな男が自身の親の様子を他人のふりをして見に行く話。
「自分じゃない誰かになれる面」である妖面の副作用として荒魂化する可能性があるんですが、この人はなんの問題なく面が外せるな、とわかりました。
なんだか読んでいてにやにやしちゃいました。 正直、展開は読める話でしたが、こういう展開は嫌いじゃないです。
次、
【小天狗たちの争いごと】。
以前も登場した小天狗・迅雷視点の物語です。
天狗たちは太良と甘楽が大事なので、こっそりあとをつけて様子を伺っているんですが、太良と甘楽が一枚上手なのでいつもばれてしまうんですね。
そのため、監視役を交代しようかと小天狗たちで対決するわけです。
その最中に迅雷の過去回想で迅雷から見た太良と甘楽についても触れられているんですが、これは迅雷が心配するのもわかるな、と。
迅雷は見た目も精神的にも子供です。でも天狗であり、人とは違う存在です。
人が簡単に死んでしまう存在だと知っている迅雷は、2人のもつ優しさを大事に思うと同時に、それによってもたらされる出来事に心配を覚えてしまうと。
迅雷がすごく可愛らしかったです。
ラスト、
【七人の従者】。
あらすじの話ですね。
藍姫とその従者たちが追手から逃げるために、妖面を利用してどうにかこうにか生き延びようとする話。
こちらは、
【他人のふり】とは違い、はじめから荒魂化の懸念がありました。
藍姫だけが妖面をかぶるというのなら、そこまで心配しなかったのですが、他の従者もかぶるとなったときに、「あ、こいつ危ないな」と。
私は基本的にこういうシリーズものを借りるときなんかはあらすじもストーリーも読まずに読みはじめるので荒魂化する人物がいるって知らなかったんです。
なので、後から帯を見てすごく納得しました。
藍姫自身は明るいというか、先を見ているんだと思うんですが、実際問題、深窓の姫君だった彼女がどうやって生き抜いていくのだろう?とすごく気になりました。
いつか再登場してくれることに期待です。
このシリーズ1冊目が文庫化したんですが、現在購入しようか悩み中です。
他にもほしいものいくつかあるんですよね。
うーん、どうしよう。
[2回]
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