とある魔術の禁書目録 12/鎌池和馬
九月三〇日――衣替えの季節がやってきた学園都市。
周囲の慌ただしさを余所に、エリートお嬢様学校・常盤台中学の超能力者(レベル5)、御坂美琴はコンサートホールの前の広場にいた。
待ち合わせである。
けれど、
「……、来ない」
罰ゲームを受けるはずの"あの少年"は一向に姿を見せない。美琴はため息混じりに、薄っぺらい学生鞄とバイオリンのケースを抱えてアイツをずっと待っていたのだが――。
上条当魔と御坂美琴が交差するとき、罰ゲームを巡る学園(ラブ)コメディは始まる!?
ちょっと久しぶりの
禁書目録です。
やっぱりけっこうあいちゃいますねー。
読み終わってから失敗したな、と思いました。
というのも今回の話、実質前後編の前編なんですよ。
大覇星祭のときは表紙がいかにもだったので気付けたんですが、今回は気付けませんでした。
うーん、あらためて見ると確かに対になっているようないないような。
どうせなら一気に読んでしまいたかったなぁ。
今回は、あらすじにもあるとおり9月30日の話。
これまで登場したキャラのほとんどが登場しているのかな?
直接、上条さんに接触しているキャラはそう多くないんですけどね。
上条さんと関わった人物たちのその後が多々描かれているんですが、こういうの好きです。
一応メインに据えられているのは上条視点と一方通行視点。
上条さんはいつもどおりの不幸と御坂とのデート話。
ただし、御坂はともかく上条さんは罰ゲームだと思ってる。
一方通行は退院し、黄泉川先生宅に身をおくようになり、一人飛び出していってしまった打ち止めを探す話。
なんというかイベント目白押しなんですがステイルとローラ、一方通行と黄泉川&芳川&打ち止めだとかもうちょっとなんか反応があってもいいんじゃないのかなーとか。
ラブコメだったらそこは騒がなきゃダメですよね(笑)
この辺があらすじの「学園コメディは始まる!?」の「?」の原因なんだろうなぁ。
そんでもって上条さんは御坂妹こと10032号にネックレス買ってあげたりしているんです。
上条からしたら単純に「御坂(オリジナル)との差別化をはかるため」の目印でしかないわけですが、御坂妹は喜びますよね。
上条がシスターズを救ったヒーローであるのはシスターズ全体の認識でしょうが、実際直接命を救われたのは10032号ですからね。他のシスターズと違う思いがあるんだろうなと思っているんですが。
この巻で危機が迫ったのは一方通行。
バッテリーによる限定能力者になってしまった一方通行ですが、それでも彼がレベル5の第一位、学園都市230万の頂点であることに変わりはないわけです。
そんな彼がバッテリー切れでもないのに、研究者にボコボコにされるなんて誰が思いましょうか。
木原数多。一方通行の能力開発に関わっていたからこそ出来ることなんですよね。
ある意味チートというか裏技というか木原数多以外にはまず出来ることではなさそうですから、一方通行が最強であるってのは変わらないんでしょうけど。
顔面刺青とか
戯言シリーズ(?)の零崎人識を思い出しましたよ。
さて、そんな状況で自身の安全より先に打ち止めを逃がした一方通行。
しかしながらそれだけでは時間稼ぎにしかならず。打ち止めが猟犬部隊(ハウンドドック)に捕まってしまうのも時間の問題かと思われました。
そんな絶望的な状況に現れたのはインデックス。
最初上条さんが現れたのかと思いました。まさかのインデックスに普通に驚いてしまいました。
科学のごたごたにインデックスが何が出来るのでしょうか……。
そして、一方通行に逃がされた打ち止めは上条に助けを求めるわけです。
上条の周りには魔術で昏倒させられた警備員(アンチスキル)の姿もあるわけで。
アレイスターとのやりとりからその魔術師は前巻でも仄めかされていた「神の右席」なる魔術サイド最大の深部らしい存在のようです。
さて一体どうなることやら。
まあ普通に考えて、
8月31日のようにそれぞれ科学サイドと魔術サイドを相手にニアミスしながら戦う感じになるんでしょうね。
最後にアレイスターが指示していた「ヒューズカザキリ」が風斬氷華に関連しているのは確かなんでしょうがいったい何なのか……。
次巻はさっさと読んでしまいたいです。
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