ST警視庁科学特捜班 緑の調査ファイル/今野敏
1億円の名器ストラディバリウスが盗難。人気バイオリニストがコンサートのリハーサルの際にすり替えられたのだ。出動したST翠の異常な聴覚に、オーケストラの指揮者・辛島は興味を示す。捜査が難航するなか、コンサートマスターが密室殺人の被害者となる……。翠の苦悩を胸を打つ「色」シリーズ第4弾!
久しぶりのSTシリーズです。
前回読んだのは8月1日なのでおよそ1月ぶり。
そんなにたっていないと思っていたのですが結構たってましたね。
緑のタイトルのとおり、翠がメインの話です。
翠はすごい聴力をもった閉所恐怖症の女性でその影響で露出の多い格好をしています。
STやメンバーの紹介が1番はじめに書かれているのですが、STが認められていてちょっと嬉しく思いました。
やっぱり実績主義なんでしょう。
そして、菊川さんの「警部殿」がもう嫌みじゃなくなっているみたいでちょっとニヤニヤしそうになってしまいました。
今回はオーケストラが登場するのですが、菊川さんと青山が意気投合してミーハー根性丸出しで……、と珍しいものが見れます。
登場人物たちも驚いていましたが、確かに菊川さんとクラシックというのは若干妙な感じがしますね。
今回は窃盗事件からはじまります。
なので、序盤存在こそ描かれているものの赤城さんの活躍がありません。
確かに、死体がなければ検視も何もできませんからね。
このまま目立たないのかな?と思っていたのですが、そんな訳なくてちゃんと殺人事件も起きました。
あらすじ読んでたらわかったと思うのですが、あらすじ読んでなかったんですよねぇ。
基本的にあらすじ読むのって店頭のみで、買ってから結構たつと忘れてしまいますし、STシリーズはまとめ買いだったのであらすじすら読んでませんでしたから。
窃盗事件に関しては作中で何度も解決への糸口が仄めかされているのですが、キャップと同じ文系人間の私にはまったく分かりませんでした。
殺人事件のほうはとある人物の証言に疑問を覚えることは出来たので、真相が明らかにされるときちょっといい気分でした。
まあ、全部がわかったわけじゃないので“ちょっと”なんですけどね。
最後にオーケストラの演奏が描かれるのですが、音楽をほぼ知らない私は軽く読み流してしまいました。
曲を知っていればもう少し楽しめたのかな?と。
けどわざわざ調べて聞いてみようとまでは思えませんでしたけど。
ラストにエピローグ的なやりとりがあるのですが、とても可愛らしかったです。
そうなんですよね。45歳の菊川さんと20代の翠は親子と言ってもいいくらいの年齢差で読んでいて微笑ましかったです。
明日もミステリー読みたいなと思います。
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