カレとカノジョと召還魔法 3/上月司
カレ:水瀬遊矢。頭脳すこぶつ明晰。緊張感・恐怖心の欠落がそろそろ限界に……。
カノジョ:白銀雪子。容姿端麗。通称“荒雪姫”。カレとの関係を進展させるべく奮闘中。
台風祭:風見野航行の文化祭。例年多数の怪我人を出す。
特別執行委員:台風祭の際の抑止力として、白銀雪子が任命される。
デザイア:条件を満たせば儀式も呪文も要らず、ただ手にとってその蓋を開けるだけで起動する召還術具の傑作。
結構ひさしぶりのシリーズです。
これが上月さんの作品3つ目なので、カテゴリ作りました。
今回は文化祭の話です。
文化祭でテンションのあがった生徒たちを雪ちゃんが粛清してまわってる間に親友にいろんなことが起きてしまいます。
雪ちゃんの友達・高峰美樹が手に入れた宝箱・デザイア。詳細は上のあらすじにて。
ようは高峰さんが、悪魔を召還(性格には招来)してしまうんです。
そして、それによって雪子、遊矢、井沢玲の秘密をしることになります。
それでぐるぐるして、いろいろ悩んで、「ゆっこちゃんみたいになりたい」と願うのです。
雪ちゃんは若干短気で頭が弱いのが欠点ではありますが、確かにすごく魅力的です。
文化祭準備期間中の様子を見ても女性には好かれやすいようですし。読んでいて雪ちゃん可愛いなぁ、と思うのも確かです。
でも、本人のいうこともわかるんですよね。
似たような人ってめちゃくちゃ仲良くなるか反発するかだいたいどちらかなんですよね。
今回いろんなことが進展していきます。
雪子ちゃんが遊矢との関係を大勢の人の前で宣言したり、玲の正体が明らかになったり、リールゥを捕まえるだけでは遊矢が壊れてしまうことがわかったり。
ついでに、遊矢が普段から計算して表情を作り演技しているらしいということも描写されています。
遊矢の演技が上手いのは、普段からずっと演技しているからなんでしょう。
ただあくまで日常生活での演技なので、声を張る必要がないからまどか先輩には劣るんでしょうけど。
雪ちゃんのようになることを諦めた高峰さんですが、最後、遊矢のお膳立てで玲に告白することに。
けっこうあのやりとり好きだったりします。
「オレと雪姫とどっちの方が好きだ?」ってからかわれてるところを見る限り、高峰さんが玲に抱いている感情は恋情ではなく、憧憬なんだろうな。
一番最後に遊矢がデザイアを手に入れ喜んでいる描写があるんですが、それに喜ぶってことは遊矢はちゃんと正常な体に戻りたいって意思はちゃんとあるんだな、と。
現状救いのない状態ではあるんですが、まだ諦めていないんだな、と。
1度読んでいるんですが、すっかり忘れてしまっているので次巻以降どう展開していくのか楽しみです。
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