そして彼女は伝説へ…/松原真琴
中途半端な冷媒能力を持つ女子高生・八重。
今回はなぜか、祖母の願い(脅迫?)で、イケメンヒーロー番組のクイズ大会に参加。
ところがそれがとんでもない事件の発端に!
現れた最強の敵を前に、八重は、十郎はどう戦う?
命がけの勝負が始まる!
「DEATH NOTE」の小畑健とのコラボによる幽霊ノベル第3弾。八重の秘密が、今明らかに……。
「そして彼女は」シリーズ第3弾にして完結作です。
イコール松原さんの作品3作目なのでカテゴリ作りました。
この方の作品は妹があと何作か持っているはずなので、まだ増えるかな?
今回は、前2作とは違い、表題作1本だけです。
クイズ大会にでたり、八重の中にいた八重そっくりな人物の謎が明らかになったり、最強の敵と戦ったりします。
今まで八重は十郎の並外れた喧嘩強さによって危機的状況に陥るってことはまずありませんでした。
八重がここまでぼろぼろになるのとかはじめてじゃないかな。
「たいがいにSAY・YO!」という大人向けヒーロー番組が登場するのですが、なんというかすごかったです。
確かに、最近の日曜朝のヒーローものって大人向けの要素強いからなぁ。
はじめから大人向けに作ったというこの番組はありだと思いますよ。
腹黒美少年、もうちょっと痛い目見て欲しかったなぁ(笑)
八重の中に存在した少年。
彼はすごく可哀相な人でした。
式紙が消える瞬間については、映像化して欲しいなぁと思いました。
式紙に込められた命令は「寂しさが消えるまでこの家にいろ」というもの。
その式紙が消えたってことは……。
最後の数年は彼にとってとても幸せなものだったんだろうなぁ。
最強の敵の正体。
それは上位の悪霊に憑依された保さんでした。
保さんは生身でもかなりの強さを誇りますからね。
抜けているというか、ふざけているとしか思えなかったAUBEのメンバーたちがちょっとマジメにしてて少し意外な感じもしましたが、よかったです。
それぞれが十郎のことが好きで影響を受けていたんだな、と。
十郎の死因はやっぱり交通事故。
亘のところに楽譜を届ける途中だったのだとか。
真夏日だからとアイスを買って、バイクに乗っていたから事故にあってしまったようです。
保さんがあそこまで格闘技を極めていた理由も、亘の口から語られています。
保さんは十郎に挑戦したかったらしいのです。
挑戦を申し込もうとしたその日に十郎が死んでしまったとか本当に悲しいですね。
シリーズとしてはこれで終了です。
でも、その後の展開がすごく気になります。
最後の最後で、今まで秘密にしてきたAUBEとの交流が升野にばれてしまったりとか(笑)
升野の追求から八重は逃れられたんでしょうか?
楽しかったです。
[0回]
COMMENT