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(腐)的感想文

隠れ腐女子の日常と小説や漫画の感想を書いてきます。

   

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レンズと悪魔 11 魔神集結

レンズと悪魔 XI  魔神集結 (角川スニーカー文庫)レンズと悪魔 11 魔神集結/六塚光
テッキがサクラに敗れた。その衝撃の中で、エルバはカエデと対立し袂を分かつことになってしまう。孤立無援となったエルバは、しかし苦悩の中でついに自分が進むべき道を見いだす。闇照の魔神ヤミを倒し、サクラを連れ戻す。それが、己にできる唯一のことだと。月光の中でついに始まる最後の戦い。そして、そのエルバとサクラの戦いを見守る者たちがいた――。八眼争覇、ついにクライマックスへと向かうシリーズ11弾!!


このシリーズは全12巻。
あらすじにもありますが、まさにクライマックスに向けて、って感じですね。


前巻は、サクラの手によってテッキが意識不明の重傷になり、サクラに対する態度からカエデとの同盟も解消されてしまったってところで終わっていたのかな。

前巻があまりにもハラハラする展開だったからなのか、今巻はそこまでハラハラすることなく読み終えることが出来ました。

それというのもけっこう序盤でエルバが吹っ切れてしまうからなんです。
前巻ではサクラを見つけたとしてどうしていいのかわからない、ってのがあったんですが、今までの話からもわかる通り、開き直ってしまえばエルバは強いんですよね。


途中で魔王ブラナ・ラ・モートの口から八眼争覇の真の目的とこの星の知られざる歴史が語られます。
ブラナが何度も八眼争覇を行った理由。それはこの八眼争覇は予選でしかなかったから。
八眼争覇の勝者同士を戦わせることで、真に自身の寄代として相応しい人物を選びだそうとしていたわけですね。

大気中にただよい、悪魔の虚体を構成する塵の正体や、悪魔が生まれた理由なども語られています。
魔王が生まれた理由もですね。
壮大かつ昔すぎる話なので、ただ単純にすごいなーで終わってしまいましたけど。


そして、第9回八眼争覇の最終決戦が始まります。
まずは、カエデVSサクラ。
カエデは自身の痛い所、エイジを殺したことをヤミにつつかれて、マロに使ってはいけないといい含められていた能力逆流(スピンオフ)を使ってしまいます。
マロにとってヤミの鏡は天敵で。攻撃を跳ね返されてしまい八眼争覇の舞台から降りることに。

次いでエルバVSサクラ。
鬼神のレンズを使うサクラに対していつもの通り能力逆流をまとわせた鎖を使って戦っていたエルバ。
途中でクラヴリーたちがエルバの元にも鬼神のレンズを持ってきてくれたこともありなんとか勝利します。

戦いの最中、真実を知ったサクラは自分の負けが確定したとたん自害しようとするんです。
サクラはシローとエルバの戦いに乱入したとはいえそれは本当に最後の最後。
だからサクラはカナティック先生の告白も死も知らず、未だエルバとシローは兄弟だと信じていた。
激情に駆られ、兄の復活のみを願って酷いことをたくさん行ったんですね。
許すというテッキやエルバの元に戻れるとは思えなかった……。


瀕死の状態となったサクラを救うため、エルバは最終八眼争覇に参加することを決意します。
最終八眼争覇の参加者は下記の通り。

第1回 ベイゼル・アードレー 虚空の魔神ミナ・ミグ
第2回 アンテノラ 剛力の魔神アギ・アタ
第3回 ジーニー・セブンディ・ルンホルム 幻影の魔神ベル・ベム
第4回 グレン・ダール・キングスリー 獄炎の魔神ネア・ネア
第5回 ルシアン・パラドール 闇照の魔神ヤミ・ヤタ
第6回 ミカル・ナガサカ 無形の魔神ボル・ボル
第7回 マモル・デュバリエ 電光の魔神マロ・マロ
第9回 エルバ・ナイトロンド 氷結の魔神ルナ・ルガ

第8回はシローのせいでノーゲームになっているので抜けています。
なんというか、すごいご都合主義っぽいなーと。
8人の優勝者に対し、すべてバラバラなパートナーの魔神。
これ、もし第8回が成立していたらいったいどうなっていたんでしょうね。

最終八眼争覇が始まるかと思われたとき、ここでブラナに反旗を翻すものたちが現れます。
それはベイゼル・アードレー、ミカル・ナガサカ、マモル・デュバリエ。そしてグレン・ダール・キングスリー。
名前だけ書くと誰が誰だかって感じですね。

ベイゼルは双子の父で結晶連鎖法(クリスタルチェイン)を研究していた人物、
ミカルとマモルは虐殺跡地の墓守。
グレン・ダール・キングスリーはブラナとともによく登場していた八眼争覇の監視者、といえばわかるでしょうか。
これにもちろんエルバが加わるわけですね。

結晶連鎖法でブラナを塵へと戻し、ミナの能力で真空の蓋をし封印してしまおうという計画だったんです。

計画はうまくいくかと思われました。
しかしながら、残りの勝者アンテノラ、セブンディ、ルシアンの3人の妨害により失敗しています。
ここで7巻のアンテノラからの依頼が繋がってくるんですね。
なんというか、知らなかったとはいえ皮肉なものです。


こうしてブラナを加えた勝者たちの勢力は4対5の図式が成立し、最終決戦へ続きます。
次巻は最終巻。楽しみですが、未だに登場しないながら伏線は張られているエルバの母親が気になります。

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