かおばな憑依帖/三國青葉
お江戸の町に朝顔の毒がばらまかれた――。
怨霊によるバイオテロ勃発!
無辜の民を守るため決戦に選ばれしは、
美貌のマザコン剣士、その母親の生霊、怨霊となった吉宗の亡母、隠密、それに、象!?
誰もが誰かを守っている。
命を懸けた壮絶なバトルが今、始まる――。
図書館で借りてきました。
はじめて読む作家さん――というかデビュー作なのかな?
日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞受賞作とのこと。
すでに
「かおばな剣士妖夏伝: 人の恋路を邪魔する怨霊」と改題+増補した文庫版が発売されているそうです。
270ページほどのそれほど分厚い本ではないんですが、読むのにめちゃくちゃ時間がかかりました。
図書館で借りる際はあまり気にしていなかったんですが、帯の書評に
歴ドル小日向えりさんの名前があるんですね。
歴史小説が苦手な私はちょっと借りてきたことに後悔しつつ、何度か途中で読むのを断念しそうになりながら、何とか読み終えました。
まさかこの厚さで読み終えるのに3日かかるとは思わなかったです。
内容としては歴史小説にファンタジー要素をプラスしてみました、といった感じ。
怨霊とか幽霊とかいろいろ出てきますが、怖いという印象はあまりありませんでした。
むしろ、こういう扱いでいいのだろうか、と思えるぐらい。
正直、この作品は私の好みに掠りすらしませんでした。
バイオテロ云々も「え、こんなもん?」って感じでしたし、「これはマザコンなの?」ってレベルですし。
視点がコロコロ変わるので誰が主人公なのかもよくわかりませんでした。
右京を主人公に据えるなら据えるで、もうちょっとどうにかならなかったのかな、と。
この作品で印象に残ったのは「母は強し」ということぐらいでしょうか。
ラストの右京の新婚生活にはくすっとしましたが、それぐらいです。
ファンタジーノベル大賞って
しゃばけ の
畠中恵さんを輩出したりはしてるはずなんですが、当たりはずれが大きい気がしますね。
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