千年の時をこえて/沢村凜
"しきしまの やまとのくには ことだまの たすくるくにぞ まさきくありこそ"
はるかな昔、人は喜びや悲しみの思いを美しいリズムにのせて、口ずさんだ…それが和歌。
思いのこもった和歌を、神としてまつるヨロズバ神社で、静枝は不思議な少年と出会う。
少年の名前は、マコマ。
千年も前の世界から来たとおいう。
「ほっとけない。」
静枝は、マコマのもとに通い始める…。
千年の時をこえた、不思議な恋の物語。
図書館で借りてきました。
これ、一度読んだことあると思っていたんですが、初読でした。
このエンタティーン倶楽部レーベルの作品を読んでいたころ、児童書を読むまくっていたんです。
その中に、似たような設定――平安時代の少年が登場し、少女主人公、男女混合の3人で行動していた、という話を読んだ記憶があるんです。
それと勘違いしたのはわかったんですが、タイトル思い出せなくてモヤモヤしたので、過去の読書記録(アナログ)を調べてみました。
多分、
お宝探偵団とわがままミカドじゃないかなぁ。
7、8年前に1度読んだっきりの作品なのでさすがに自身ないです。
これ書架にあるのか、ここのところ見かけてないです。
過去の読書記録に並んでいる本のうち、2、3割がそんな感じでちょっと寂しくなってしまいました。
もう一度読みたい本とか結構あるんですけどね。
さて、本題。
この作品は、思春期特有のものをいろいろ抱えていた少女・静枝が偶然訪れた神社で幽霊の少年と出会い、いけないことだとわかっていながら交流を深めていく物語です。
ヨロズバ神社の設立に関わった一族の子どもであるマコマは1000年前の人間で、静枝以外には見ることが出来ない不思議な存在です。
お互いに自分の時代のことなんかを教えあって仲良くなっていく2人。
マコマは静枝が経験したちょっとした不思議を安楽椅子探偵めいたことで解決してくれたりと徐々にいい雰囲気になっていくんです。
冒頭で恋がわからないとか言っていただけにちょっとテンションあがってしまいました。
が、この手の作品って結ばれることは難しいんですよねぇ。
現代を生きる少女と1000年も前に死んでいる少年。
最後、静枝がマコマは既に死んでいることを教えて、神主さんの知り合いの本職さんの手によって成仏させられた、ってところで終わっています。
よくある設定だけど、切ないなぁと思って読み終わったんですよ。
で、画像出すためにブクログで検索して知ったんですが、これシリーズなんですね。
3巻までは続いていたよう。
ってことはこの切ない感じだけでは終わらなかったってことなんですね。
うーん、でも図書館でこれの続きとか見かけた覚え全くないんですけど。
今度探してみますが、きっとないだろうから読めないんだろうな。
[1回]
COMMENT