君を憶えてる/牧村一人(かずひと)
5年前、湖で見た「光」が、すべての始まりだった。
高校2年生の夏休み――憶えのない「記憶」が僕の頭に流れこんできた。
いったい、君は誰なんだ?
松本清張賞作家の新境地 青春小説の傑作が誕生!
図書館から借りてきました。
amazon内で見る分には画像が表示されるんですが、何故か画像引っ張ってこれません。
うーん、no image用の画像用意しといた方がいいかなー。
帯にもある通り、高校2年生の夏休みに覚えのない記憶を思い出すようになった少年が主人公。
主人公と仲間たちに共通して起こるその現象の中には知らないけど知っている謎の少年の姿があった。
その人物はいったい誰で、どうしてそんなことになっているのか?ってことを解明しようとする話。
帯の通り、青春小説なんだろうけど、ちょっとSFちっく。
ハルヒの
エンドレスエイトや
カゲロウデイズのようなループもの。
主人公の少年が既視感(デジャヴ)とは逆の見慣れたはずのものが未知のものに感じられる未視感(ジャメヴ)を覚えるようになってしまい、混乱しているんですが、正直読んでるこっちも 混乱しそうになってしまいました。
特に過去はすごくごちゃごちゃ。 Aという現象でも2パターン描かれるので、現象がある程度説明されるまでいったいどういうことなの?と。
別にミステリじゃないんですが、叙述トリックめいた現象が起きてます。
なので余計混乱してしまいました。
個人的にはちょっと気付けなくて残念。
面白かったです。
初めて読む作家さんだから好みに合うかはわからないし、SFはどうも苦手なのでもしかしたら途中で投げてしまうかも?と不安になりながら読んでいたのですが、何ら問題なく読めまし た。
千鶴さんがかっこよかったですね。
こんな叔母さんがいたら私も入りびたりたい。
その一方で、ハム子呼びが許容されてるのに、すごく違和感がありました。
本名は公子なんですが、ぽっちゃりしてるから「ハム子」。
銀魂のハム子と一緒なんですが、小学生男子だったり銀魂 みたなギャグならともかくハム子ってちょっと悪意あるあだ名を許容しているってなんだかなーと。
まあいいんですけど。
最終的に確認のしようはないとはいえ、魔女のループを止めることは出来たんでしょう。
ですが、分岐した先の未来の主人公がどうなったかを確認するすべはなく、全ての現況となったであろう「目」の正体も不明。
「目」が現れたのもいくつもの偶然が重なった結果なんでしょうから、再び誰かが「目」の甘言にのって餌食となることはないのでしょう。
でも、そこは放置でいいのかな?とちょっと首をかしげてしまいました。
この方の作品もっと読んでみたいので今度図書館で探してみたいと思います。
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