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(腐)的感想文

隠れ腐女子の日常と小説や漫画の感想を書いてきます。

   

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戦力外捜査官 姫デカ・海月千波

戦力外捜査官 姫デカ(刑事)・海月千波/似鳥鶏
「設楽さん、大変です、署に帰る道がわかりません!」
推理だけは超一流!!
ドジっ娘メガネ美少女警部とお守役・設楽刑事が難事件に挑む!

連続放火、女子大生殺人事件を結ぶ復讐計画とは……!?
注目の著者による書き下ろしミステリ!

聞き込み中に道に迷う……足は遅い……木に登って下りられない……!?
捜査一課に配属されてきた身長150cm未満(推定)でアイドル並みにかわいい海月警部は、周囲のかすかな期待を裏切る操作能力の低さで、たった二日で戦力外通告されてしまう。お守役の設楽警部と独自に連続放火自演を追ううち、「冤罪」と噂される7年前の事件に辿り着くが――。すべての点が繋がった時、真犯人の壮大な復讐計画が明らかになる!


図書館で借りてきました。
初めて読む作家さんですが、すごいペンネームですね。


内容的にはあらすじにもあるとおり、美少女刑事に設楽刑事が振り回されながら事件解決に向けて奔走する話。

表紙、あらすじともにライトな印象を受けたんですが、内容的には思っていたより重いというかしっかりしてました。
ただヒロインの海月警部があらすじからもわかるとおり、盛りすぎなくらいの設定なので単純にキャラ萌え小説としてもいけるかもしれません。

物語は基本、設楽刑事の視点で進みます。
設楽刑事は警視庁捜査一課火災班捜査第二係所属の刑事なのではじめは放火事件を追っていくことになります。


署内で迷子になっていた海月警部に声をかけてしまったことからお守役を拝命してしまった設楽警部は、なんていうのかな。
きっとお人好しなんでしょうね。あと若干天然も入ってると思う。
能ある鷹は爪を隠すじゃないですけど、初めのころの海月警部は本当に何故この子が刑事になれたのだろう?と思えるようなものだったんですね。
だから、海月警部の面倒を見続ける設楽警部に、ちょっとハラハラしていたんです。
作中で設楽刑事自身が考えていましたが、今後のことを考えると海月警部について回り続けていたら、係内での人間関係最悪ですよね。

が、物語が進み、彼女の推理通りの展開になっていったところではそんなこと頭の隅に追いやられていました(笑)
誤認逮捕からの川萩係長を説得するところとか「おー」と。
海月警部が「サイローム」の詳細をすらすら答えたりしていることから頭のいい人だということはわかっていましたが、機転が利くというか清濁併せ呑む考えが出来る人なんだなぁ、というのにはちょっと驚きました。
中々ああいう提案は出来ないですよね。


海月警部が中心になって進められているVD構想――捜査検証課構想。
普通の捜査以外に別方向から捜査結果を検証し、冤罪事件などをふせごうというものなんですが、小説の世界だからこそ出来る正に夢物語ですよね。
しかしながら、実際にそういう組織があってもいいんだろうなぁとは読んで思いました。
外部組織ではなく、警察内部ってあたりがちょっと中途半端な気もしますが。

思っていたよりおもしろかったです。
どうやら今月続編が発売されるようです。図書館で買ってくれたら借りてきたいと思います。

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