麻布ハレー/松久敦+田中渉
1910年、麻布天文台。
ハレー彗星が地球へ回帰したその年、僕はかけがえのない女性に出会った。
そして交わした、ふたりだけのかたい約束。
それを解くのは、76年後の秘密の言葉。
「星が綺麗ですね」
ひとりの青年の恋と成長が、ハレー彗星の回帰とシンクロしていく、ちょっと不思議な物語。
本が好き!さんを通じて誠文堂新光社さんからご恵贈いただきました。
76年に一度、地球へ近づくハレー彗星。
そのハレー彗星が近づいた1910年の麻布天文台と1986年の早池峰を舞台にした物語です。
この方々の小説を読むのは、
天国の本屋以来です。
それもまあ、映画が話題になってしばらくしたあとに読んだので10年以上前の話かな?
正直内容はあんまり覚えてません(笑)
ただなんとなくの雰囲気――優しい物語だったことは覚えています。
今回も全体的にそんな感じ。
ハレー彗星をモチーフに、青年の恋とちょっと不思議な出来事が描かれています。
ちょっと消化不良な気もしないでもないのですが、さらりと読める物語です。
222ページとページ数的にもそこまで長いお話じゃないのもさらりと読める要因のひとつですね。
私、実は恋愛小説とか苦手というかまず読まないんですが、そんな私でも問題なく読めました。
恋愛というには肉欲的なものが薄く、精神的なつながりに重きが置かれているからなのかな?なんて考えていました。
作中で登場する人物名にうん?となったので気になって調べてみたら、実在する人物をモデルにしたキャラクターが多く登場しているようです。
私あんまり文学者だとか詳しくないので、数人しかわかりませんでした。
誰が誰か調べながら読むのも面白いかもしれません。
次にハレー彗星がやってくるのは2062年。45年後です。
その時の私は、結構な年です。作中でも語られていましたが、ハレー彗星を見れるのはほとんどの人が一生に一度。
ぜひとも見てみたいものです。
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